【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 40,287.53  ▼377.49 (7/19)
NASDAQ: 17,726.94  ▼144.28 (7/19)

1.概況

先週末の米国市場は世界規模で発生したシステム障害が相場の重石となり続落となりました。72ドル安でスタートしたダウ平均は昼過ぎに461ドル安まで下落した後下げ渋りましたが、その後も安値圏で推移すると結局377ドル安の40,287ドルで取引を終え続落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も144ポイント安の17,726ポイントと3日続落となっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、エネルギーと情報技術、金融が1%以上下落しました。一方でヘルスケアと公益事業の2業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は23銘柄が下げ、トラベラーズ[TRV]が決算で売上高が市場予想に届かなかったことで7%を超える下落となったほか、インテル[INTC]も5%以上下げました。アメリカン・エキスプレス[AXP]も決算で売上高が市場予想を下回ったことで2%を上回る下落となり、キャタピラー[CAT]も2%以上下げています。一方で7銘柄が上げ、メルク[MRK]が1%以上上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株の下げが目立ち、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]が3%を超える下落となり、エヌビディア[NVDA]とアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]、クアルコム[QCOM]、マイクロン・テクノロジー[MU]も2%以上下げています。主力ハイテク株も安く、テスラ[TSLA]が4%安となり、決算を発表したネットフリックス[NFLX]も7-9月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことで1%をこえる下落となっています。また、世界規模で発生したシステム障害の原因になったとみられるセキュリティーソフトを手掛けるクラウドストライク・ホールディングス[CRWD]が11%余り下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.03%高い4.23%となりました。ドル円は157円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は40,000円の大台を割り込んで下げ幅を広げそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)