東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は大幅続落となりました。575円安の40,521円で寄り付いた日経平均は取引開始から10分余りで985円安の40,112円まで下落した後下げ渋ると、10時50分前に689円安の40,408円まで持ち直しました。

しかし、上値は重くその後再び下げ幅を広げると大引け間際に993円安の40,104円まで下落し、結局971円安の40,126円で取引を終えています。

こうしたなか新興市場も安く東証グロース市場250指数が下落となっています。

2.個別銘柄等

昨日の米国市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が7%近く下げたことで日本市場でも半導体関連株が売られました。

東京エレクトロン(8035)が一時10.9%安、SCREENホールディングス(7735)が一時11.2%安、レーザーテック(6920)が一時8.6%安、アドバンテスト(6857)が一時6.5%安、ディスコ(6146)も一時10.1%安となり、レーザーテックは年初来安値を更新しています。

また、昨日の米国市場で傘下の英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]が9%以上下げたことでソフトバンクグループ(9984)も一時6.3%安となりました。

円高を受けて自動車株も売られました。トヨタ(7203)が一時3.5%安、日産(7201)が一時2.3%安、ホンダ(7267)が一時3.0%安、マツダ(7261)が一時5.2%安、SUBARU(7270)も一時4.0%安となっています。

一方で円高を受けてニトリホールディングス(9843)が一時4.6%高となりました。海外の工場で生産した製品を輸入・販売していることから円高による採算改善を期待した買いが入りました。

医療用不織布や手術用消耗品を手掛けるホギメディカル(3593)も一時5.0%高となり年初来高値を更新しました。自己株式を除く発行済株式総数の12.4%にあたる280万株、120億円を上限とした大規模な自社株買いを発表したことで大幅高となりました。

東邦ホールディングス(8129)も一時4.2%高となりました。シンガポールの投資会社の3Dインベストメント・パートナーズが東邦ホールディングス株を買い増したことが関東財務局に提出した変更報告書で明らかになったことで買いが優勢となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は971円安となりました。昨日の米国市場で半導体株を中心にハイテク株が売られたことや、一時155円台まで進んだ円高を受けて大幅続落となり、1,000円近い下げとなりました。

そのため警戒ムードが強まりそうで、明日も売りが優勢となった場合には40,000円の大台や25日移動平均線(39,948円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

なお、3月決算企業の第1四半期決算発表がスタートします。本日は引け後にディスコが決算を発表する予定です。

また、日本時間の21時15分に欧州中央銀行(ECB)理事会の結果が発表されるほか、21時30分に米新規失業保険申請件数と7月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数が、そして23時には6月の米景気先行指標総合指数が発表される予定です。さらに18日の米国ではネットフリックス[NFLX]が決算発表を予定しています。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)