7月13日に、米国大統領選挙でも歴史的に重要区であるペンシルベニア州でトランプ氏が選挙演説を行なっていた際に、襲撃され負傷するという大事件が起こりました。

現在の報道によると命に別状はないとのことで、最悪の場面を想像すると震撼する出来事でしたが、これがトランプ氏の運気の強さの一つでしょう。また退場時に高らかに右拳を突き上げてPRした姿は印象的でした。この重要区での出来事は11月の大統領選の方向感を変えるようなきっかけとなる可能性がありそうです。

このような事件が起こると、「テロに負けるな」と言わんばかりに、その国の株式市場は大きく上昇する傾向があります。今回は、米国株市場も上昇しましたがトランプ氏がBTCを含めた暗号資産業界に好意的なこともあり、BTCが最も反応したと考えられます。

この事件が起こってからすでにBTCは5%以上の上昇をしており、940万円台→1010万円台(16日午前執筆時点)で推移しています。さらにドイツ政府の換金も止まった影響もあり、買い戻しが進んでいるように感じます。

BTC(ビットコイン)は、あっという間に反転し、上昇傾向に

BTCは、950-960万円が買い場か?

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足分析から入ります。下降トレンドラインを右側に抜けてきており、あっという間にボトムアウト示唆でしょうか?目先、1030万円付近に少し前の際立った高値がありますので、一度ここで反落となるかもしれません。このレジスタンスを抜ければ一気に1100万円回復も見込めると考えます。

SMA200(橙)も下ひげで抜けることがありましたが、なんとか踏ん張り切って反発しました。MACDはゴールデンクロスしており、上昇に勢いがありそうです。SMA90も少し抜けてきており、この価格帯からはテクニカル的に上値を重くする抵抗帯が続きますが、抜けていけば本格的に上昇トレンド回帰となると予想します。日足でここまで勢いが強いので、押し目買いを4時間足で狙っていくターンかもしれません。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY4時間足分析に移ります。900万円から押し目を作ることなく断続的な上昇となっており、10%の上昇をわずか数日で実現しました。チャート上では960万円付近に引けるサポートラインは絶好の買い場となりそうです。SMA30(黄)とSMA90(水色)は940万円台で推移していることから、これらが上昇してきた際にサポートとして機能するでしょう。今週半ばから後半にかけて、これらの移動平均線が上昇し、950-960万円付近で推移しているとなれば、このサポートラインと重なりますので、テクニカル的には鉄板ポイントとなるでしょう。

私自身としては、このタイミングから買いエントリーを狙っていきたいと思います。また4時間足のSMA200は980万円前後で現在は推移しております。深い押し目が入れば、SMA90-SMA200ゾーンでしばらく推移するかもしれません。

この組み合わせが来るならば、個人的には強気で買いトレード実行しようと考えております。目先、ショートカバー含めた上昇が続いているので様子見としつつ、深い押し目を待ちたいと思います。

ETH(イーサリアム)は、現物ETFの取引開始期待により上昇か

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足チャート分析に移ります。BTC同様に下降トレンドラインを右側に抜けてきています。SMA30とSMA90もこのトレンドラインに重なるポイントであったことから、抜けてきた勢いは強そうです。押し目買いの水準はこのポイントが良いのではないでしょうか。

暫定的に買いの目安としては53万円付近になりますが、前回の安値としてサポートラインも引けたポイントでもあります。この付近まで押し目を今週中に作るようであれば、買いトレードを試みるポイントとしては良いでしょう。私としては今週はこの水準から押し目買い戦略としたいと思います。

また、このタイミングでETHの現物ETFの取引開始日等が報道されますと、テクニカル的なタイミングと合わさってインパクトが大きそうです。押し目も作らずに上昇する可能性もあるように感じます。6月から7月前半にかけては暗いムードが続いていましたが、目先大きな上昇相場再開の可能性が大きく出てきたと考えられます。先日までネガティブでしたが、今週より再び上昇トレンド目線に切り替えていきたいと思います。