【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,291.97  ▼52.82 (7/9)
NASDAQ: 18,429.29  △25.55 (7/9)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は景気敏感株などに売りが出て続落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が買われたことで6日続伸となり連日で史上最高値を更新しました。12ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に198ドル安まで下落しましたが、売り一巡後に下げ渋るとパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受けて9月の米利下げ観測が意識され買いが優勢となり昼過ぎには147ドル高まで上昇しました。しかし、その後伸び悩むと取引終盤に売りが優勢となり結局52ドル安の39,291ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が4ポイント高の5,576ポイントとなり5日連続で史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も25ポイント高の18,429ポイントとなり6日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融やヘルスケア、公益事業、一般消費財・サービスなどの7業種が上げました。一方で4業種が下げ、素材が1%安となったほか、エネルギーも1%近く下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は19銘柄が下げ、ダウ[DOW]が2%を超える下落となったほか、セールスフォース[CRM]とマイクロソフト[MSFT]、ボーイング[BA]、スリーエム[MMM]も1%以上下げました。一方で11銘柄が上げ、インテル[INTC]とゴールドマン・サックス[GS]、アムジェン[AMGN]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、JPモルガン・チェース[JPM]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]が1%以上上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外ではハイテク株の一角が高く、テスラ[TSLA]が3%を上回る上昇となり10日続伸となっています。また、画像処理半導体のエヌビディア[NVDA]も目標株価の引き上げを受けて2%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い4.29%となりました。ドル円は161円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。短期的な過熱感があり、上場投資信託(ETF)の分配金の捻出売りも予想されるなかで昨日までの堅調な地合いを維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)