【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,344.79  ▼31.08 (7/8)
NASDAQ: 18,403.74  △50.98 (7/8)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は持ち高調整の売りが出て下落しましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は半導体株が買われたことで上昇し、史上最高値を連日で更新しました。16ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に279ドル高まで上昇しましたが、買い一巡後に伸び悩むと昼前にマイナスに転じ昼過ぎには97ドル安まで下落しました。その後は下げ渋りましたが、引き続き軟調に推移すると結局31ドル安の39,344ドルで取引を終え反落となっています。

一方でS&P500株価指数が5ポイント高の5,572ポイントと5日続伸となり4日連続で史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も50ポイント高の18,403ポイントとなり、5日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

5月の米消費者信用残高は前月比113億5000万ドル増となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスやエネルギー、生活必需品などの6業種が下げ、コミュニケーション・サービスは1%安となりました。一方で情報技術や素材、不動産などの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル[INTC]が6%余り上昇しました。出遅れ修正が期待できる人工知能(AI)関連銘柄としてアナリストがインテルを取り上げたことで買いを集めました。また、ホーム・デポ[HD]とトラベラーズ[TRV]、ダウ[DOW]も1%以上上げています。一方でナイキ[NKE]が3%余り下落し、セールスフォース[CRM]も2%以上下げました。ビザ[V]とマクドナルド[MCD]、シスコシステムズ[CSCO]、コカコーラ[KO]も1%以上下落しています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が堅調でアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が4%近く上げたほか、ブロードコム[AVGO]も2%を超える上昇となりました。エヌビディア[NVDA]も2%近く上げ、ウエスタン・デジタル[WDC]とテキサス・インストゥルメンツ[TXN]、クアルコム[QCOM]も1%以上上昇しています。さらに特殊ガラスのコーニング[GLW]が4-6月期の業績見通しを上方修正したことで12%近く上げています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの4.28%となりました。ドル円は160円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場での半導体株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が4日に付けた史上最高値(40,913円)を引けで上回ることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)