【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 39,127.80  △15.64 (6/26)
NASDAQ: 17,805.16  △87.50 (6/26)

1.概況

米国市場はハイテク株の一角が買われたことで小幅に上昇となりました。49ドル安でスタートしたダウ平均は直後に203ドル安まで下落しましたが、朝方の売り一巡後に持ち直し昼過ぎにプラスに転じると、小幅高で推移し結局15ドル高の39,127ドルで取引を終え反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も87ポイント高の17,805ポイントと続伸となりました。

2.経済指標等

5月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比11.3%減の61万9000戸となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや金融、公益事業、ヘルスケアなどの8業種が下げました。一方で一般消費財・サービスと情報技術、コミュニケーション・サービスの3業種が上げ、一般消費財・サービスは2%近く上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアマゾン・ドット・コム[AMZN]が目標株価の引き上げを受けて4%近く上げたうえ、アップル[AAPL]も投資判断の引き上げを受けて2%近く上昇しました。ボーイング[BA]も2%近く上げ、ウォルマート[WMT]とホーム・デポ[HD]も1%以上上昇しています。一方でアムジェン[AMGN]が2%安となり、シェブロン[CVX]とトラベラーズ[TRV]、シスコシステムズ[CSCO]、メルク[MRK]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、テスラ[TSLA]が買いの投資判断を受けて5%近く上げたほか、独フォルクスワーゲンの出資を受け入れ自動車のソフトウエア開発で提携すると発表した電気自動車(EV)のリビアン・オートモーティブ・インク[RIVN]も経営不安が後退したことで23%を超える上昇となっています。また、物流のフェデックス[FDX]も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで15%以上上げています。取引終了後に決算を発表した半導体大手のマイクロン・テクノロジー[MU]は6-7月期の売上高見通しが市場予想並みに止まったことが嫌気され時間外取引で大幅安となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.08%高い4.33%となりました。ドル円は一時160円80銭台を付け約37年半ぶりの円安水準となっています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まるなか、昨日までの3日間で大きく上げた反動で下落してのスタートが予想されます。こうしなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)