【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 37,986.40  △211.02 (4/19)
NASDAQ: 15,282.01  ▼319.49 (4/19)

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は決算を発表したアメリカン・エキスプレス[AXP]が買われ指数を押し上げたほか、ディフェンシブ銘柄の一角にも買いが入り続伸となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株が売られたことで6日続落となりました。26ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に224ドル高まで上昇した後一旦伸び悩みましたが、午後に入って再び上げ幅を広げると一時は327ドル高まで上昇しました。その後は伸び悩みましたが、引き続き堅調に推移すると結局211ドル高の37,986ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が43ポイント安の4,967ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も319ポイント安の15,282ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が上げ、公益事業と金融、エネルギーが1%以上上昇しました。一方で5業種が下げ、情報技術が3%安となったほか、コミュニケーション・サービスも2%安となりました。また、一般消費財・サービスも1%余り下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではアメリカン・エキスプレスが決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで6%を超える上昇となったほか、JPモルガン・チェース[JPM]とアムジェン[AMGN]、コカ・コーラ[KO]も2%以上上げました。一方でアマゾン・ドット・コム[AMZN]とインテル[INTC]が2%を超える下落となっています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が安く、決算を発表したネットフリックス[NFLX]が4-6月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことで9%余り下げました。フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]も4%余り下落し、テスラ[TSLA]も2%近く下げています。また、半導体関連株も安くエヌビディア[NVDA]が10%安となり、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]も5%を超える下落となりました。マイクロン・テクノロジー[MU]も4%以上下げ、ウエスタン・デジタル[WDC]も3%を上回る下落となりました。英半導体設計大手のアーム・ホールディングス[ARM]も17%近く下げています。メディア大手のパラマウント・グローバル[PARA]は、ソニーグループ(6758)のソニー・ピクチャーズエンタテインメントとプライベートエクイティ(PE)企業のアポロ・グローバル・マネジメント・インク[APO]がパラマウント・グローバルの共同買収に向け協議していると伝わったことで13%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.01%低い4.62%となりました。ドル円は154円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか先週末に大幅安となった日経平均が自律反発の動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)