【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 39,807.37 △47.29 (3/28)
NASDAQ: 16,379.46 ▼20.06 (3/28)
1.概況
米国市場は3連休を前に様子見となるなか小幅に高安まちまちとなりました。3ドル高でスタートしたダウ平均は前日の終値を挟んでもみ合う展開が続きましたが、取引終盤に買いが優勢になると108ドル高まで上昇しました。その後引けにかけて上げ幅を縮めましたが、引き続き堅調に推移すると結局47ドル高の39,807ドルと続伸となり、21日に付けた史上最高値(39,781ドル)を更新しています。
また、S&P500株価指数も5ポイント高の5,254ポイントと続伸となり、前日に続いて史上最高値を更新しています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は20ポイント安の16,379ポイントと反落となっています。
2.経済指標等
10-12月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は年率換算で前期比3.4%増と改定値から上方修正され市場予想も上回りました。3月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値も79.4と速報値から上方修正され市場予想を上回りました。2月の米中古住宅仮契約指数も前月比1.6%上昇の75.6となり市場予想を上回っています。
また、先週一週間の米新規失業保険申請件数も前週比2000件減の21万件と横ばいを見込んでいた市場予想に反し改善しました。一方で3月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は41.4と前月から低下し市場予想も下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや公益事業、不動産、金融などの8業種が上げ、エネルギーは1%以上上昇しました。一方でコミュニケーション・サービスと一般消費財・サービス、情報技術の3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では19銘柄が上げ、スリーエム[MMM]とウォルト・ディズニー[DIS]、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が1%以上上昇したほか、インテル[INTC]とシェブロン[CVX]も1%近く上げています。一方で11銘柄が下げ、アップル[AAPL]が1%余り下落し、ウォルマート[WMT]も1%近く下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、化粧品のエスティ・ローダー[EL]が投資判断の引き上げを受けて6%以上上げました。決算を発表した高級家具のRH[RH]も通期の売上高見通しが市場予想を上回ったことで17%を超える上昇となりました。テスラ[TSLA]は目標株価の引き下げを受けて2%を超える下落となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い4.20%となりました。ドル円は151円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新したことから堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)