S&P500均等指数と小型株も上昇

S&P500は先週0.95%、ナスダック100は2.04%上昇となりました。これで両指数ともに2週連続で上昇し、史上最高値を更新しています。S&P500は2024年に入り15回目の最高値更新です。

先週このコラムでGAFAM系以外の銘柄の上昇が目立つようになっていることを指摘しましたが、先週のマーケットでは、S&P500均等指数(S&P500の組み入れ企業500社を、全く同じ割合で組み入れている指数)は1.1%上昇と、時価総額加重平均のS&P500の0.95%の上げを上回りました。また小型株指数であるラッセル2000は2.96%上昇と、小型株も物色される展開となっており、市場全体の裾野が広がっていることがわかります。

ウォール街の業績予想は楽観的

2023年第4四半期の決算については、S&P500採用銘柄のうち489社が発表を終えており、前年同期比で7.78%の伸びとなっています。1月20日の段階では1.8%の増益予想でしたから、今回の発表は事前予想を6%ポイント上回ったことになります。

通常米国では、四半期の業績予想について、アナリストは大体において、四半期に入り最初の2ヶ月間でEPS(一株当たり利益)を引き下げるのが一般的です。例えば、過去5年間(20四半期)については四半期の最初の2ヶ月間にEPSの下方修正率は3%、過去10年間(40四半期)では2.7%、過去20年間では(80四半期)では2.9%と、業績予想が下方修正されています。

それが次回3月半ばから本格化する2024年第1四半期のEPS予想については、2023年12月31日から2024年2月28日までの間では、これまでの平均の下げ幅を下回り2.2%しか下がっていないのです。企業業績の見通しについて、アナリスト達がいつもより楽観視していることが伺えます。

S&P500のマイルストーン達成後の動きは?

もはやこのところ毎週のように史上最高値を更新している訳ですが、今後についてマーケットはもうしばらく上昇を継続しそうです。S&P500は2月9日に史上初めて5,000ポイントの大台に乗せ1日を終えました。私はS&P500がこれまで1,000ポイント、2,000ポイントのようなマイルストーンを達成した後、どのように推移したか興味を持ち、その後のS&P500のパフォーマンスがどうなったか調べてみました。(図表)

【図表】S&P500 1,000ポイント~4,000ポイントのマイルストーンを超えた後の推移
出所:ブルームバーグよりマネックス証券作成

S&P500が初めて1,000ポイントを超えたのは1998年2月のこと、その後S&P500は約5ヶ月かけて19%上昇、その後約1.5ヶ月で19%調整しました。この時の下げの理由は、アジア金融危機、ロシア金融危機、LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)危機などが挙げられます。

それからおよそ16年後、S&P500は2,000ポイントのマイルストーンを超えました。その際には、2,000ポイントを超えた後約9ヶ月かけて7%上昇、その後3ヶ月かけて12%下落したのです。この時の下げの理由は、中国経済の鈍化が考えられます。

3,000ポイントを越えたのは2019年7月12日。その後S&P500は約7ヶ月かけて12%上昇します。ただ、そこから1ヶ月で34%下落します。これは皆さんの記憶に新しいと思いますが、コロナ危機に端を発する株価の暴落でした。

最後4,000ポイントについては、2021年4月1日に越えた後、9ヶ月かけて19%上昇、その後9ヶ月かけて25%下落しました。これも皆さんの記憶に新しいと思いますが、FRB(米連邦準備制度理事会)が「これでもか」と急激な利上げを継続したことが原因です。

節目直後の上昇から調整・下落へ

これまでの4回の例でわかることは、マイルストーンを超えた後、上昇のモメンタムは約5~9ヶ月かけて上昇を継続し、その後については、こちらも1ヶ月のスピード調整から最長9ヶ月かけて株価が下落に転じたということです。

限られたサンプルではありますが、これらの例で言えることは、5,000ポイントのマイルストーンを超えた後、S&P500はすぐに調整することはなく、しばらくはモメンタムを継続し上昇を続ける傾向があるということでしょうか。その後の下落については、もうしばらくしてから悩むことにしましょう。

米国で言う、とりあえず音楽が流れている間は踊らないともったいない、というのが現時点のマーケットの状況です。