エヌビディアがAI銘柄を牽引
先週も米国ではS&P500、ナスダック100、そしてNYダウなど主要指数が史上最高値を更新しました。S&P500は先週1.66%の上げ、ナスダック100は1.42%の上げとなっています。10銘柄のうち7銘柄をGAFAM銘柄が占めるNYSE FANG+指数は2.17%上昇しています。
先週、世界的な株式市場の上昇ドライバーとなったのが、2月20日(水)の引け後に発表されたエヌビディア[NVDA]の決算です。決算前の2月14日には引け値ベース739ドルで史上最高値を更新し、その後決算発表の前には674.72ドルまで9%下落しました。蓋を開けてみると、決算発表の翌日の株価は1日で16.4%上昇となったのです。
決算内容はというと、EPS(1株当たり利益)はアナリストのコンセンサス予想の4.59ドルに対し5.16ドルと発表、売上についても204億ドルの事前予想に対して221億ドルと発表しました。データセンターの売上は前年同期比で409%の伸びと、同社のAI半導体に対する需要が引き続き市場の予想を上回っていることが確認されました。エヌビディアのジェンスン・ファンCEOは、下記のように語っています。
高速コンピューティングと生成 AI は世界中で転換点に達しており、企業、業界、国家を超えて需要が急増している
エヌビデイアの株価の上昇はこの日他のAI関連銘柄の株価にも火をつけました。半導体メーカーのブロードコム[AVGO]は6.3%、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)[AMD]は11%、スーパー・マイクロ・コンピューター[SMCI]は33%、フィラデルフィア半導体指数は5%上昇しました。
GAFAM以外の大型株も上昇
株価指数を牽引したのがAI銘柄だけかというと必ずしもそうではありません。先週2月23日(金)のざら場中に52週間の高値を更新した大型株はエヌビディア、アマゾン・ドットコム[AMZN]、メタ・プラットフォームズ[META]のようなGAFAM系以外にも、ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]、コストコ・ホールセール[COST]、アメリカン・エキスプレス [AXP]、バークシャー・ハサウェイ[BRK.B]、ゴールドマン・サックス[GS]、セールスフォース・ドットコム[CRM]、ビザ[V]、マスターカード[MA]、ホームデポ[HD]、ゼネラル・エレクトリック[GE]、メルク[MRK]、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]などがあります。GAFAM企業の上げが目立ち問題視する見方もありますが、他の業種の大型株もしっかり上昇しているのは、今後のマーケット全体の上昇にプラスと言えます。