【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ： 38,972.41 ▼96.82 （2/27）
NASDAQ： 16,035.30 △59.05 （2/27）
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は利益確定の売りが出て下落しましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はハイテク株の一角が買われたことで上昇しました。18ドル高でスタートしたダウ平均は直後にマイナスに転じると下げ幅を広げ昼過ぎに187ドル安まで下落しました。その後は下げ渋りましたが、引き続き軟調に推移すると結局96ドル安の38,972ドルで取引を終え続落となりました。一方でS&P500株価指数が8ポイント高の5,078ポイントと反発となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も59ポイント高の16,035ポイントと3日ぶりに反発となっています。
2.経済指標等
12月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比6.1％上昇し市場予想を上回りました。一方で1月の米耐久財受注額は前月比6.1％減となり市場予想を下回りました。2月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数も106.7と前月から低下し市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、公益事業が2％近く上昇したほか、コミュニケーション・サービスも1％高となりました。一方でエネルギーとヘルスケア、生活必需品の3業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では16銘柄が上げ、ウォルト・ディズニー［DIS］とホーム・デポ［HD］が1％以上上げました。一方で14銘柄が下げ、アムジェン［AMGN］とユナイテッドヘルス・グループ［UNH］が2％を越える下落となったほか、シェブロン［CVX］とマクドナルド［MCD］も1％以上下げました。ダウ平均構成銘柄以外では、クルーズ船のノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス［NCLH］が決算とあわせて発表した1-3月期の利益見通しが市場予想を大幅に上回ったことで20％近く上げました。他のクルーズ船株にも買いが波及し、カーニバル［CCL］が7％を越える上昇となり、ロイヤル・カリビアン・グループ［RCL］も3％余り上げています。また、決算で売上高と1株利益が市場予想を上回った百貨店のメーシーズ［M］も3％を上回る上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02％高い4.30％となりました。ドル円は150円台半ば近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が利益確定の売りをこなして昨日に続いて史上最高値を更新することができるかがポイントとなりそうです。
（マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之）
