先週は米企業決算で株式市場が盛り上がりを見せました。エヌビディア[NVDA]の好決算から再び上昇相場に転じ、暗号資産市場でもAI関連のトークンが連れ高となりました。イーサリアムの上昇も顕著になってきており、週明けから上値の更新が続いています。3月13日に予定されているデンクンアップデート完了に向けて期待の資金が入ってきているようです。
過去にも、イーサリアムの大型アップデート完了の1~2ヶ月前から価格上昇が見られています。現在イーサリアムは3週連続陽線が続いており、週末も高値引けとなりました。引き続き強気目線を前提に、今回はETH/JPYから分析していきましょう。
ETH(イーサリアム)、史上最高値の更新タイミングは?
ETH/JPY週足チャートです。ETH/JPYの史上最高値である55万円台を視界に捉えてきています。それでもまだ約1割程度距離がありますが、勢いがついた際にはETHは急激な値動きを見せることがあるため、3月末には到達する可能性もあるでしょう。
過去には2021年7月から11月上旬にかけて、わずか3ヶ月半で20万円だった価格が55万円まで続伸したことがあります。この時は、ETHの大型アップデート「ロンドン」が2021年8月4日に完了したことで、その後大きく価格が上昇しました。今回、この時の値動きのケースと重なる点が多いのではないでしょうか。
今回の発射台位置は30万円台中盤であることを考えると、上値は60万円台も十分あり得る距離だと見ています。ETHは当時と比較して、流動性も機能面でもアップされているので、本質的価値も向上しているでしょう。
週足レベルで、買われすぎ水準まで上昇してから勝負する戦略もありかもしれません。テクニカルですが、MACDは2021年11月に55万円をつけた頃と比べても、まだ過熱感はありません。緩やかな上昇過程にある相場と認識しても問題ないと考えます。
週足レベルでのサポートラインは44万円になるので、今週この水準まで下落する局面があれば、押し目買いを狙ってもよいでしょう。
レジスタンスラインらしきものが存在しないことから、目先は50万円が第1ターゲット、第2ダーゲットは55万円台の円建て史上最高値を意識したいと思います。買いポジションをキープし、押し目買い姿勢を継続します。
BTC(ビットコイン)は750万円で押し目を作るか?
続いて、BTC/JPY日足チャート分析に切り替えます。ETHと比較して、この2週間近くは値動きが停滞していました。直近の目立った安値は760万円付近となっており、ドル建てでは50,500-50,600ドル付近です。5万ドルという節目まで押し目を作る可能性もありましたが、高値圏で耐えている状況です。
MACDはすでにデッドクロスしており、テクニカル的には反落を示唆しているので、多少の警戒感を持って注視する局面になります。
760万円前後が目先安値という見方が大勢ですが、個人的には5万ドル(750-752万円)位の水準が安値となる可能性もあるのではないかと見ています。
海外市場では5万ドルをタッチしてから切り返す相場をイメージしています。こうした値動きを作って下値をしっかり切り下げた方が、再び高値更新のタイミングでショートカバーをより大きく誘発できると考えているからです。
よって、今週の下値は750-752万円と予想します。ここは絶好の買い場となる可能性があり、個人的には強気で買っていける水準だと考えています。さらに、現在上昇しているSMA30(黄緑)がサポートラインと重なるタイミングが合えば、強気で勝負できるかもしれません。
もうしばらくはETH中心の強気相場が続く予想のため、BTCは少し深い押し目を待ってからの再エントリーと控えめにしたいと思います。