【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,380.12  ▼274.30 (2/5)
NASDAQ: 15,597.68  ▼31.28 (2/5)

1.概況

米国市場はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が出演したテレビ番組での発言を受けて早期の利下げ観測が後退したことから3日ぶりに反落となりました。107ドル安でスタートしたダウ平均は昼前に434ドル安まで下落した後下げ渋りましたが、引き続き軟調に推移すると結局274ドル安の38,380ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も31ポイント安の15,597ポイントとなっています。

2.経済指標等

1月の米ISM非製造業景況感指数は53.4と前月から上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術とヘルスケアを除く9業種が下げました。そのなかでも素材と公益事業が2%以上下落したほか、不動産も2%近く下げました。また、一般消費財・サービスも1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が下げました。そのなかでも決算で売上高が市場予想に届かなかったマクドナルド[MCD]が3%を超える下落となったほか、スリーエム[MMM]とウォルグリーン・ブーツ・アライアンス[WBA]も2%以上下げました。また、出荷前の小型機「737MAX」の機体の一部に品質上の問題が見つかり数日間の点検が必要になったと公表したボーイング[BA]も1%を超える下落となっています。一方でキャタピラー[CAT]が決算で1株利益が市場予想を上回ったことで2%高となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、画像処理半導体のエヌビディア[NVDA]が目標株価の引き上げを受けて4%を上回る上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は早期の利下げ観測が後退したことから0.14%高い4.16%となりました。ドル円は148円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。また、本日は取引時間中の13時25分にトヨタ(7203)が決算を発表する予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)