【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 38,109.43  △60.30 (1/26)
NASDAQ: 15,455.36  ▼55.13 (1/26)

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は経済指標がインフレの鈍化継続を示す内容となったことで続伸となり史上最高値を更新しましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は半導体関連株の下落を受けて7日ぶりに反落となりました。42ドル安でスタートしたダウ平均は直後にプラスに転じると昼前に166ドル高まで上昇しましたが、買い一巡後に伸び悩むと午後に入り昼過ぎにはマイナスとなる場面もありました。しかし、下げ渋り底堅さをみせると小幅高で推移し結局60ドル高の38,109ドルで取引を終え前日に続いて史上最高値を更新しています。一方でS&P500株価指数が3ポイント安の4,890ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も55ポイント安の15,455ポイントとなっています。

2.経済指標等

12月の米中古住宅仮契約指数は前月比8.3%上昇の77.3となり市場予想を上回りました。個人消費支出(PCE)も前月比0.7%増となり市場予想を上回っています。一方で12月の米個人消費支出(PCE)物価指数で食品とエネルギーを除くコア指数は前年同月比2.9%上昇となり市場予想を下回りました。12月の米個人所得は前月比0.3%増となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーやヘルスケア、一般消費財・サービスなどの7業種が上げました。一方で情報技術や不動産などの4業種が下げ、情報技術は1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

決算を発表したインテル[INTC]が急落し12%近く下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。1-3月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことで売りが膨らみました。他の半導体関連株にも売りが波及し、半導体株ではウエスタン・デジタル[WDC]が3%を超える下落となり、クアルコム[QCOM]とブロードコム[AVGO]も2%以上下げました。半導体製造装置株ではKLA[KLAC]が6%を上回る下落となり、アプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]も3%以上下げています。一方で決算を発表したアメリカン・エキスプレス[AXP]が1株利益の見通しが市場予想を上回ったことで7%以上上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.01%高い4.13%となりました。ドル円は148円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場でダウ平均が史上最高値を更新した流れを受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の36,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)