【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 37,905.45  ▼96.36 (1/23)
NASDAQ: 15,425.94  △65.66 (1/23)

1.概況

米国市場は決算発表を受けて売り買いが交錯し高安まちまちとなりました。42ドル安でスタートしたダウ平均は昼前に196ドル安まで下落した後下げ渋りましたが、上値は重く引き続き軟調に推移すると結局96ドル安の37,905ドルで取引を終え4日ぶりに反落となっています。一方でS&P500株価指数が14ポイント高の4,864ポイントと4日続伸となり連日で史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も65ポイント高の15,425ポイントとこちらも4日続伸となり連日で昨年来高値を更新しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、生活必需品が1%余り上昇したほか、コミュニケーション・サービスも1%近く上げました。一方で不動産や一般消費財・サービスなどの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では決算を発表したベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が主力の携帯事業の契約者数の伸びが好感され6%を超える上昇となったほか、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]も決算で1株利益が市場予想を上回ったことから4%以上上げています。一方で決算を発表したスリーエム[MMM]が通期の業績見通しが市場予想に届かなかったことで急落し11%安となりました。また、同じく決算を発表したジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]も通期の1株利益の見通しが市場予想を下回ったことから1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、取引終了後に決算を発表したネットフリックス[NFLX]が売上高が市場予想を上回ったことなどから時間外取引で大幅高となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い4.12%となりました。ドル円は148円台前半で推移しています。日銀の植田和男総裁が金融政策決定会合後の記者会見で、2%の「物価安定の目標」の実現に向けた確度が「少しずつ高まっている」などと述べたことで円高が進む場面もありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が堅調な地合いを維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)