4-12月期の決算発表前で3万6000円を挟んで一進一退は上出来

先週末の米国株式市場でダウ平均、S&P500は再び史上最高値を更新した。シカゴCMEの日経平均先物も前日比230円高の3万6300円で引けた。週明けの日本株市場でも日経平均は大幅に上昇して始まるだろう。

問題はその後だ。短期的な上昇ピッチの速さから利益確定売りに押される場面が増えている。焦点は終値で3万6000円台をキープできるかという点だろう。さすがに月曜にはそれを達成すると思うが、その後は海外市場次第でまた3万6000円台を割り込むこともあるだろう。

ただ、それでいいと思う。4-12月期の決算が出る前の今の時点では、3万6000円を挟んで一進一退なら上出来だろう。日経平均の今期予想PERは15倍台後半まで上昇している。決算発表を受けて予想EPSが切り上がって株価はさらに上昇するだろう。それにバリュエーションの上昇が続けば、従前から予想している通り、史上最高値更新となるだろう。

今週は日銀の金融政策決定会合が最大の注目材料、一段と円安が進めば相場の追い風に

今週最大の注目材料は日銀の金融政策決定会合(23日)だが、市場のコンセンサスは、現状維持だ。同時に発表される展望レポートでも弱い物価見通しが提示されるとの予想で、日銀の利上げ機運が後退しそうである。一段と円安が進めば株式相場の追い風になりそうだ。

今週の材料は、国内では、前述の日銀金融政策決定会合の後、26日に東京都区部消費者物価指数の発表がある。 海外では、25日に欧州の欧州中央銀行(ECB)理事会、米国の 第4四半期実質GDP(速報値)、26日に米国PCEデフレータなどがある。

アメリカでは決算発表が本格化してくる。22日にユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス[UAL]、23日にゼネラル・エレクトリック[GE]、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]、スリーエム[MMM]、プロクター・アンド・ギャンブル[PG]、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]、ネットフリックス[NFLX]、テキサス・インストゥルメンツ[TXN]、24 日にAT&T[T]、25日にインテル[INTC]、26日にアメリカン・ エキスプレス[AXP]などが予定されている。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の無人探査機「SLIM(スリム)」が20日未明、日本で初めての月面着陸に成功したという喜ばしいニュースがあった。これを受けてispace(9348)、INCLUSIVE(7078)など宇宙関連銘柄が物色されるだろう。

予想レンジは3万5800円~3万6500円とする。