機関投資家は年末年始の休暇モード

年内立ち合いの最終週となった。機関投資家は年末年始の休暇モード。例年、個人投資家の存在感が目立つ時期である。FOMC、ECB理事会、日銀金融政策決定会合など重要な中央銀行の会合を消化して、手掛かり材料難のなか、値動きの良さに注目した物色動向となるだろう。米国株市場の動向をにらみながら、半導体関連株に物色の矛先が向かいやすい。27日が、12月期決算企業の権利付き最終日であることから、配当取りの動きも活発になるだろう。

年内最終週で相場全体の底上げが図られるような展開か

「半導体関連株に物色の矛先が向かいやすい」と述べたが、実は最近では買われる業種が拡大している。先週末にアップした「マーケットの羅針盤」でも伝えたことだが、夏までは自動車株や半導体関連株など限られたセクターが相場をけん引していたが、足元の上昇率上位には海運や石油、鉱業といった景気敏感とされる業種が並んでいる。年内最終週で「掉尾の一振」があるとすれば、循環物色の様相となって相場全体の底上げが図られるような展開か。

年末年始も重要な経済指標の発表が目白押し

年明けの相場展望は1月9日に配信予定なので、年末年始の主要イベントをここでフォローしておこう。日本では12月26日に11月の失業率、28日に11月の鉱工業生産、1月5日に消費者態度指数などが発表される。米国では、1月2日に製造業PMI、4日にISM製造業景気指数、JOLTS求人件数、FOMC議事録(12月会合分)、ADP雇用者数、5日に雇用統計、そして6日にISM非製造業景気指数の発表がある。

冒頭で「機関投資家は年末年始の休暇モード」だと書いたが、海外のヘッジファンドはクリスマス明けから動くところは動いてくる。年明けから重要な経済指標の発表もあり、お屠蘇気分を吹き飛ばすような荒れた展開も予想される。来年もしっかりと相場に向き合っていきたい。

予想レンジは3万3000円~3万4000円とする。