日経平均株価は新たな上昇局面へ

日経平均株価は10月12日の戻り高値を終値で上回り、200日移動平均線上で脚立(きゃたつ)のような下支えができあがりました。先週は75日移動平均線上でもみ合い(踊り場)が続きましたが、よく見ると10月12日につけた戻り高値を意識して形成されていたことがわかります。これはよくある相場の現象で、私の経験則上では一段高の兆候に見えます。

今週の日経平均株価は33,000円台乗せが濃厚でしょうか。強気一辺倒になる局面ではないのですが、もしかすると意外高の想定なら34,000円超えも年内に見えてきます。10月12日高値を上回ったことで、10月4日安値から10月12日高値までの上昇幅を高値に加えた水準と考えると、34,450円程度になるからです。ただ、これはあったとしても一時的な動きで、33,000円前後まで再び戻るでしょう。

一方で、6月以降の高値水準である「33,500円前後はやっぱり一旦売り」、という結果になる可能性も十分あります。どちらかというと、こちらの方がメインシナリオでしょう。

7月3日につけた年初来高値から10月4日安値(10月の1回目の安値)までは約3ヶ月の日柄が観測できます。ということは、10月26日安値(10月の2回目の安値)から3ヶ月経過した2024年1月までは33,500円前後を上限としたもみ合い後半に入るというシナリオです。

両者で値動きのパターンはさほど変わりないと思いますが、いずれにしても現時点では7月以降から続いたもみ合い局面から、「投資の日(10月4日)」を起点に新しい上昇局面に入っていることが考えられます。

米国市場の騰落レシオ、その後の動き

さて、10月24日のコラム「米国株に変化の兆し」の中でご紹介した、S&P500の200日移動平均線の上向きが継続している点や、米国市場の騰落レシオの動きについて、改めて以下の図表を使って簡単に解説します。

【図表】S&P500と全米騰落レシオ(25日)
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成

S&P500が10月3日に安値をつけた直後の11月5日、全米騰落レシオ(25日)は70.5%まで低下しました。その後、株価は少し戻した後に200日移動平均線を割り込み下値模索となりました。しかし、200日移動平均線が上向きであったため、一時的に下回ってもすぐに上回る傾向がある、という理屈に沿った動きになりました。

その一方、騰落レシオは株価が200日移動平均線を下回る場面でも、10月5日の安値を下回りませんでした。2022年の10月のようにS&P500が長い調整から反転上昇に転じた際、騰落レシオの方が先に上昇し始めた経緯があり、今回の底入れ時にも同じような現象が生じたと言えます。

10月24日のコラムでは、直近高値の84%を明確に上回ると株価の反転上昇のサインになるというシナリオでしたが、10月31日に87%をつけたあたりからS&P500は反発基調を強める結果となりました。

そして、日本株と同様、米主要指数にもそろって同じサインが出現しました。11月10日の米国市場の取引で、ダウ平均、S&P500に続いて、ナスダックや半導体株指数(SOX指数)も10月の戻り高値を更新しました。これで4指数ともに上値のフシを突破したことになり、当面の米国市場は短期的な調整をこなしながら上目線で良いのではないでしょうか。

11月12日執筆時点