BTCは先週さらに続伸し、一時530万円をつけて急騰しました。その後も520万円台を数日キープし、上昇に弾みがついている状況です。押し目もありましたが、500万円をほぼ割り込むことなくキープしていることから、上昇トレンドへの力強さを感じます。

ビットコイン現物型ETF承認への期待からくる上昇とも言えるでしょう。本日もテクニカル分析中心に今週の戦略を解説していきます。

BTC(ビットコイン)、上昇トレンドまでひとまず待機、SMA90がポイントか

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャートから見ていきましょう。本稿執筆時点(10月30日午前)では、BTCは516万円で推移中です。ドル建てベースでは35,000ドルでおよそ525万円となり、ここを何度か超える局面があったものの、さすがに一度に超える動きにはなりませんでした。

もうしばらく525万円のレジスタンスに阻まれながら天井圏での揉み合いが続き、最終的に抜けてくるイメージではないでしょうか。目先500-525万円のレンジ相場を想定するものの、押し目は日足トレンドラインまで下げる可能性もあります。

今週の水曜〜木曜あたりまでこの価格帯をキープできれば、トレンドラインも切り上がってくるため、下値は500万円とより限定的に考えられそうです。今週前半に限っては、テクニカル的に500万円割れに警戒しつつ、今週後半にかけて再び上昇傾向に切り替わるイメージでトレードしていきたいと思います。

【図表2】BTC/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてBTC/JPY4時間足チャートです。短期的に下降トレンドラインを超えていますが、個人的にはもう少しアク抜け感が必要だと感じるため、すぐに反落し、またレンジ相場に戻ることを予想します。

今回の上昇でしっかりと買いトレードができた方は少ないのではないでしょうか。この天井圏での揉み合いで、いくつか利食いが入っているとも考えられます。そのため、それが消化され切ってから、再度上昇に向かうイメージを持っています。

MACDが0.00までは下落していませんが、ゴールデンクロスはありそうです。横ばい推移で方向感がさらに減少していけば、最終的に上昇トレンドが再開したときのインパクトは大きいため、そこに期待したいと思います。

SMA90もポイントで、目先、矢印で示したような角度で上昇すると考えます。3日後には、500万円付近まで上昇していると想定すれば、日足のトレンドラインとも重なってくるでしょう。よって、理想の値動きとしては、今週前半は500万円まで下落せずとも510-520万円のレンジで推移してくれることを意識し、今週後半に一時500万円をつけるような下落があれば、追加の買い増しタイミングとして機能しやすいのではないでしょうか。

この値動きを期待して、今週前半は揉み合いを予想し、今週後半からの下落に限っては押し目買いで勝負してもよいと考えています。その後、525万円方向に向かうことを意識してトレードしたいと思います。

ETH(イーサリアム)、26万円の押し目がBTC500万円と重なるか

【図表3】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

ETH/JPY日足チャート分析に移ります。BTCは現在価格から500万円まで下落した場合、およそ3%安の距離となります。ETHで見ると、3%安は現在価格からちょうど26万円前後になります。緑で引いたサポートラインが26万円ですので、ぴったりとここを意識したトレードがよさそうです。

今週の押し目買いはこの水準から指値注文で狙っていくとよいのではないでしょうか。ただし、テクニカル的にはまだSMA30が追いついてきておらず、このSMAが26万円まで上昇するには、あと1週間程度の時間がかかりそうです。SMA90や200もまだ遠い距離に位置しているため、上昇するにもまだまだ時間がかかるでしょう。テクニカル的なサポート条件はBTCと比較して乏しいイメージです。

よって、ETHも買い方向で継続するものの、テクニカル条件が弱いため、比重的にはBTC中心でトレードを狙った方がよいと考えます。私自身としては、目先上昇方向を狙うものの、今週は週後半から勝負と考えています。