【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,666.34  △116.07 (9/28)
NASDAQ: 13,201.28  △108.43 (9/28)

1.概況

米国市場は長期金利の低下を好感した買いが入り上昇しました。30ドル安で寄り付いたダウ平均は前日終値を挟んで小幅にもみ合う展開でのスタートとなりましたが、まもなくして買いが優勢になると上げ幅を広げ昼過ぎには227ドル高まで上昇しました。その後は伸び悩みました。しかし、引き続き堅調に推移すると結局116ドル高の33,666ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も108ポイント高の13,201ポイントと続伸となりました。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2000件増の20万4000件となりましたが市場予想ほど悪化しませんでした。また、4-6月期の米実質国内総生産(GDP)確定値は改定値から変わらずの年率換算で前期比2.1%増となり市場予想と一致しました。さらに8月の米中古住宅仮契約指数は前月比7.1%低下の71.8となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち10業種が上げ、コミュニケーション・サービスと素材が1%以上上昇したほか、一般消費財・サービスも1%近く上げました、一方で公益事業が2%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル[INTC]とキャタピラー[CAT]、シスコシステムズ[CSCO]、ユナイテッドヘルス・グループ[UNH]、JPモルガン・チェース[JPM]、ゴールドマン・サックス[GS]が1%以上上げました。一方でボーイング[BA]が2%を超える下落となり、IBM[IBM]も1%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株が堅調でテスラ[TSLA]とフェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ[META]が2%以上上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット[GOOGL]も1%を超える上昇となりました。半導体関連株も高く、半導体株ではアドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]が5%近く上げ、ウエスタン・デジタル[WDC]も2%を超える上昇となりました。クアルコム[QCOM]とエヌビディア[NVDA]も1%以上上げています。また、半導体製造装置株ではKLA[KLAC]が3%近く上げ、アプライド・マテリアルズ[AMAT]とラム・リサーチ[LRCX]も2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い4.57%となりました。ドル円は149円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の32,000円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)