昨晩、日本橋の行きつけのお鮨屋さんに行きました。店はいわゆる高級店ではないので、逆に旬の食材を使って安く美味しく作ろうとするため、超高級店以上に季節感に包まれています。そして、或る意味でどんなお鮨屋さんよりも美味しいです。メモをした訳でも写真を撮った訳でもないので、あくまでも一日経った記憶に任せて何を食べたか書いてみます。

鯛の刺身、煎り酒で。蒸した穴子(鱧のようになります)、梅肉で。ここからお鮨。マグロのづけ、和辛子で。干し穴子を焼いたもの、醤油と大根おろしで、おつまみ。新いか、やたら柔らかい。あじ。いくらの軍艦巻き、まだ卵の皮の柔らかい秋になる前の生いくら。新子、まだギリギリあった!中トロ。鰯。えび、もちろん供ヅメで。煮穴子、供ヅメで。鉄火巻き。途中その他おつまみとして、赤貝、ゲソ、玉子。その他にも食べたかも知れません。

供ヅメとは、えびにはえびで作ったツメを、穴子には穴子で作ったツメを塗るものです。お酒は三千盛。あー、美味しい。とろけるような美味しさ。そして季節が、特に穴子、新子、柔らかい新いか、柔らかいいくら、などによって、夏から秋へ移るはざかい期であることを自ずと知ります。最高だね!飽食の時代、そして一年中どこでも何でも食べられる時代、海という自然の中から、値段を抑えるために安く旬のものを仕入れてきて作るこのようなお鮨は、最高の御馳走ですね。

人の活動とはなべてそのようなものでしょうか。タイミングの合った適切な活動が、何よりも価値があるでしょう。心に留めておきたいと思います。