先週はFOMC(米連邦公開市場委員会)、ECB理事会、そして日本銀行の金融政策決定会合が実施されました。

まず、米国と欧州ですが、0.25%の利上げに踏み切り、事前予想通りとなりました。次回の利上げには含みを持たさず、データ次第ということで会見は終了しています。次回はそれぞれ9月に金融政策が発表されますが、現状のインフレ率の減速ペースが維持されるなら利上げは見送りとなる可能性もありそうです。

また、日銀がYCC(イールドカーブコントロール)のバンド幅を修正しました。(日銀はあくまでも運用の柔軟化と表現)。長期金利(10年債利回り)±0.5%を前提としつつも許容幅を拡大し、±1.0%までとすることを決めました。これは事実上、バンド幅拡大を行ったと捉えられます。

日銀の債券市場介入は±0.5%が上限でしたが、実際には±0.50-±1.0%のゾーンで指値オペを実施し、柔軟な対応を行っていくと表明しました。マーケットは一時的に円高で反応したものの、NY市場のクローズにかけて米ドル/円は急騰し、本日7月31日においても上昇しています。

今月のBTC/JPYは米ドル/円レートにほぼ左右された月でした。BTC/USDのボラテリティはさらに小さく、小動きの1ヶ月だったと言えるでしょう。しかし、足場固めは徐々に完了してきているようにも思えます。400万円割れまで個人的には注意していましたが、先週も400万円以上をキープできたことは好材料だと考えています。

BTC(ビットコイン)、上値の目処は420-423万円付近か

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析から入ります。

上値を徐々に切り下げながらも底堅く展開している形状です。MACDも0.00ラインまで沈下し、日足レベルで調整完了と言っても過言ではありません。どちらにブレイクするかわかりませんが、タイミング的には間もなくではないでしょうか。この地合いで大陽線、あるいは大陰線が出現すると、大きく動き出すため注意が必要でしょう。

目先は上昇目線に変更はないため、買い前提で見ていきたいと思います。まずはサポートライン400万円、SMA90(3ヶ月移動平均線)のライン、いずれも触れることなく少し高めで推移していることに注目しておきましょう。

目先上値は下降トレンドラインとSMA30(1ヶ月移動平均線)ラインを意識した展開となりそうです。今週の上値目標は420-423万円が一つの目安となるでしょう。一度この水準に到達する場合は、売り時でしょうか?捕まったポジション整理などを実行するレートとし、再度押し目でポジションを買い直すのがよいのではないかと考えています。その場合は、400-415万円での買い戻しをイメージしています。

地合い良し、ETH(イーサリアム)はブレイク待ち

【図表2】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いてETH/JPY日足分析に移ります。

SMA30と90に挟まれた展開に先週から変化はなく、横ばい推移で安定しています。SMA30が徐々に下がってきていることを考えると、上抜け期待は先週よりも高いでしょう。現状、SMA30は26万7000円で推移しており、27万円に乗せてくる場面があれば、上方向に再び抜けてくる期待が高まりそうです。

その場合は再び28万円方向を目指し、週足レベルでアセンディングトライアングル形成へと繋がるように思えます。このチャート形状は地合い良しです。MACDもBTC(ビットコイン)同様に、良い位置で推移しています。ブレイクのタイミングはテクニカル的にはいつでもOKといった具合です。大陽線の出現に期待して買い戦略で考えるのがよいのではなかと思います。