BTC(ビットコイン)を含む暗号資産価格は、全体的に横ばいの推移が続いています。

先週、バイデン大統領は共和党からの暗号資産取引に有利となる提案に対して反対を表明したと報じられました。その提案の中で共和党は米国で適応される損失を活用した節税を暗号資産取引に適応させることを主張しています。債務上限問題に絡み、共和党・民主党の間で議論が続いています。この動きについては少し警戒したいと思います。

私は、米国の債務上限問題がクリアになった頃に再び上昇トレンドに回帰することを予想しています。

BTC(ビットコイン)、SMAに挟まれた展開

【図表1】BTC/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

BTC/JPY日足チャート分析です。

並行チャネルレンジから抜け出せず、中央値あたりでの推移が続いています。先週はSMA30とSMA90の間で横ばいでした。今週も引き続き、このSMAに挟まれた展開を予想しますが、そろそろどちらかに抜けてくるのではないでしょうか。

私は買い目線でSMA90からの押し目をイメージしており、ターゲットは360万円前後になると考えています。上値のポイントは380万円のネックラインでしょう。ここはSMA30と重なるポイントですので、抜ければ大きく上昇し、レンジを380-400万円に切り上げると予想します。

香港の規制当局は、6月1日に新ルールを施行して暗号資産取引所らにライセンス制度を導入する予定だと報じられています。このルールには個人投資家にも暗号資産取引を許可する案が含まれているそうです。この件に関しては、そろそろ香港当局から正式な発表があるかもしれません。その場合は、市場もポジティブに反応するのではないでしょうか。

ETH(イーサリアム)、BTCよりも上値を伸ばしやすい形状

【図表2】ETH/JPY 日足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

続いて、ETH/JPY日足チャート分析に移ります。

三角保ち合いを形成中です。同じくSMA30とSMA90に挟まれた状態が続いています。どちらかと言うとSMA30にしっかりと張り付いており、地合い的にはETHのほうが上値を伸ばしやすい状況でしょう。

BTC同様にSMA90を意識し、ここをバックに買いトレードを検討したいと思います。SMA30を超える場合は上値抵抗線を意識し、SMA30と上値抵抗線の間で推移すると考えます。

【図表3】ETH/JPY 4時間足チャート
出所:MONEX TRADER CRYPTO(iPhoneアプリ)

4時間足では25万2000円前後でレジスタンスラインを引くことができます。ここは日足のSMA30と重なるポイントですので、抜けた場合は上昇に勢いがつきやすいでしょう。

4時間足は移動平均線が全て重なっており、MACDも0.00付近で停滞していることから、完全に方向感を失っています。

この1週間で24万5000円-25万2500円と非常に狭いレンジ相場入りとなりました。よって、次に大きく抜けた方向には大きなトレンドを発生させる可能性があります。上値ブレイクに期待しつつ、現在持っているポジションをキープしたいと思います。

押し目買いの目安は、先週の安値付近からでしょう。およそ24万5000円前後のサポートをバックに買いを意識していこうと考えています。

米債務上限問題はもう少し長引く可能性がありますが、最終的には妥結すると考えています。
あと1-3週間は米債務上限問題に振り回される展開が続くかもしれませんが、落ちたところで買い場が訪れると思います。