YouTubeやTwitterなどのSNSを通じて、自身のトレードや市況を発信するほか、各種メディアでも活躍する逢坂みぁさん。FXをはじめたきっかけやトレードのスタイル、今後の投資などについてお話をうかがいました。

●逢坂みぁさんプロフィール●
FX系YouTuber。2019年、会社退職を機にFXとYouTube配信を開始し、2021年9月にはFX会社主催のトレード大会で1位に。値動きの大きい英ポンドの取引を得意とし、経済指標の発表などイベントを狙ったトレードも積極的に狙う。

会社を退職して始めたFXスキャルピング

――FXをはじめたきっかけを教えてください。

会社員時代に、職場の先輩のアフィリエイトに貢献するために、国内のFX会社に口座を開設したことがきっかけです。以前からFXに興味はあったのですが、はじめは口座を開設することも及び腰でした…。でも、先輩が勧めてくれる会社なら…と感じ口座を開きました。

――口座開設して、すぐにトレードを始めたのでしょうか?

会社を退職したときにFX口座のことを思い出して、移動平均線やそのほかテクニカル指標を用いた取引手法を勉強してから、試しに5万円を入金して取引を始めました。

当時は、ドル/円を取引していました。取引していたFX会社では最低取引単位が1万通貨だったこともあって、はじめからフルレバレッジです。

超低金利の日本円を売って、日本円より金利水準が高い国・地域の通貨を買えば(2通貨間の金利差によって発生する)スワップポイントを得られます。しかし、ポジションを持ったまま為替相場が予想と反対に動いたら損失を抱えかねません。そういったこともあり取引手法は数秒から数分単位で小さな売買を繰り返すスキャルピングにしました。

いま、注目の通貨ペア

――取引する通貨ペアは、どのように決めていらっしゃるのでしょうか?

その時々の市場で一番注目されている通貨、一番盛り上がっている通貨は何かを考えて選んでいます。

FX取引を始めた当時は米ドル/円を取引していましたが、ほとんど動きがありませんでした。テクニカル分析の教科書的には、スキャルピングは5pips動いたら利益確定したほうがよいと考えていましたが、5pipsも動かないから、どこで利益確定していいのかわからない…。そのため、当時そこそこ動いている印象があったユーロ/米ドルを取引することにしました。

自分自身がSNSで情報発信するようになったことで、FXトレーダーの知り合いも増えました。そのなかに億トレーダーの方がいて、その方にファンダメンタルズ分析を教えてもらいました。

それまではテクニカル分析だけでトレードしていましたが、ファンダメンタルズ分析を知ることで、市場参加者が何に注目しているかを考えるようになりました。ちょうどイギリスのEU離脱が注目されている時期だったので、ポンド/米ドルを取引することにしました。

――現在注目している通貨は、どの通貨ペアですか?

いまは、米ドル/円に注目しています。植田和男・日本銀行新総裁の就任で日銀の金融政策が注目されていますし、アメリカではそろそろ利上げが終了するのではないかとも言われ、米ドル/円相場が盛り上がっているからです。

トルコでは5月14日に大統領選挙が行われ、5月下旬に決選投票される予定です。20年にわたって政権を握ってきたエルドアン氏が再選できるかどうかが注目されています。大統領選挙の結果はトルコリラ相場にも大きく影響する可能性があります。そのため、3月頃からはトルコリラ/円もトレード対象としています。

トレール注文を活用してリスクをコントロール

――FX取引を始めた頃から、取引手法は変わっていませんか?

取引を初めて2年目に、スキャルピングからデイトレードに切り替えました。スキャルピングには、リズムゲーム的なセンスが必要だと思ったからです。私もリズムゲームは得意なのですが、「FXのリズムは得意ではないなぁ」と(笑)。瞬間的な判断力や決断力も重要だと思います。

いまは、数時間から数日くらい保有するトレードですね。スワップがつくなら持ち越しもよいのではないかと思っています。

ただ、少額を入金して、ハイレバレッジで取引するスタイルなので、なるべく損切りはしたくないです。それで、相場の動きに応じて逆指値注文のレートも上昇する「トレール注文」を活用して、リスクコントロ-ルをしながら、利益を確保することを心がけています。

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写真:竹井 俊晴
※本インタビューは2023年4月27日に実施しました。
※本内容は、個人の経験に基づく見解であり、当社の意見を表明するものではありません。
※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。