モトリーフール米国本社、2022年4月5日投稿記事より

イーロン・マスク氏は、これまで以上に多くの時間をツイッターのために費やすかもしれません。

何が起こったのか

4月2日に、予想を下回る第1四半期出荷台数を発表したばかりの電気自動車(EV)メーカー大手テスラ(TSLA)ですが、4月5日の株価は午後12時20分(米国東部標準時)時点で4.3%下落しています。しかし、今日の下落は、第1四半期出荷台数がアナリスト予想を7,000台下回ったこととは無関係の可能性があります。というのも、出荷台数が発表されて最初の営業日となった4月4日に、株価は上昇したからです。

4月5日の下落は、実は全く異なる2つの要因によって引き起こされた可能性があります。

2つの要因

要因1:

テスラのライバルである中国のニオ(NIO)は、EVに付き物の「航続距離」問題に画期的なソリューションで対応しています。ニオのEVでバッテリーが少なくなった場合、充電ステーションに行き、プラグを差し込み、充電が終わるまで待っていても良いですし、ニオ専用のサービスステーションに行けば、フル充電されたバッテリーとその場で即座に交換することも可能です。

これは、テスラのEVではできません。テスラはバッテリーと車体の一体化をこれまで以上に進めているため、今後もできるようにならない可能性があります。テスラのEVでは、基本的にバッテリーは自動車のシャーシに搭載される部品ではなく、シャーシの一部を構成しているのです。

ニオは4月5日、自社のソリューションをさらに発展させ、バッテリー交換技術を他のEVメーカーにライセンス供与することで収益化する計画を発表しました。ニオのやり方が浸透し、自動車業界の標準になれば、テスラにとっては良いニュースではありません。これが、4月5日にテスラ株が下落した一因かもしれません。

要因2:

テスラの株価が4月5日に下落したもう1つの理由として、イーロン・マスク氏がツイッター(TWTR)株式の9%を取得したことが考えられます。これは、4月4日に株価が上昇した一因とも思われます。

今後どうなるのか?

マスク氏による巨額投資のニュースを受け、ツイッターの株価は4月4日に跳ね上がり、その後、株式取得の結果として同氏がツイッターの取締役に就任するとのニュースを受けて株価は一段と上昇しています。

これは、ツイッターにとっては良いニュースかもしれませんが、テスラにとってはさほど良いニュースではありません。ツイッターのユーザーは、マスク氏の起用に熱狂しているようです。同氏が影響力を行使してツイッターを立て直し、プラットフォームの機能向上を企業側に迫ってくれると期待しているのかもしれません。

一方で、テスラの投資家は、マスク氏がツイッターに集中するあまり、テスラを軌道に乗せるという本来の仕事をおろそかにするのではないかと心配している可能性があります。確かに、マスク氏は過去にも複数の役職を兼任した実績があり(テスラ、スペースX、ソーラーシティ、ボーリング・カンパニーなどでトップを務めています)ますが、テスラの株主にとって悪い影響がないことは証明済みです。しかし、役割が増えるほど、失敗するリスクは高まります。

テスラの投資家にとって、心配事がまた1つ増えたということでしょう。

免責事項と開示事項  記事は一般的な情報提供のみを目的としたものであり、投資家に対する投資アドバイスではありません。元記事の筆者Rich Smithは、記載されているどの銘柄にもポジションを持っていません。モトリーフール米国本社はニオ、テスラ、ツイッターの株式を保有し、推奨しています。モトリーフールは情報開示方針を定めています。