アルコア(AA)決算:一株利益は2.5ドルで市場予想を上回る
企業概要
アルコアは、ボーキサイト採掘、アルミナ精錬、一次アルミニウムの製造などを手掛ける、アルミニウムの垂直統合企業である。ボーキサイト採掘およびアルミナ精製の生産量で世界最大規模を誇る。利益はアルミニウムのサプライチェーンに沿った一般的な商品価格による影響を受ける。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比40%増の33.4億ドル (市場予想33.6億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を 除く)・・・2.50ドル(市場予想は 1.86ドル)
10-12月期決算(第4四半期)決算では、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。アルミニウムと半製品の価格上昇が、エネルギーと原材料のコスト上昇を相殺し、増益となった。
今後の株価見通し
バイデン政権による公共インフラ投資にともなう建設業界からの需要に加え、旺盛な自動車業界からの高水準な受注が見込める。航空機から自動車まで、幅広くアルミが利用されている。電気自動車になると、ガソリン車の6倍の量のアルミを使用すると言われている。
キンダー・モルガン(KMI)決算:一株利益は27セントで市場予想を上回る
企業概要
キンダー・モルガンは、北米最大の中流エネルギー会社の一社である。77万マイルが天然ガスのパイプラインで、約11万マイルが石油および精製物のパイプラインである。天然ガス、原油、精製物、天然ガス液、二酸化炭素の輸送、貯蔵、加工に取り組んでいる。キャッシュフローの大部分は、化石燃料製品の取り扱い、移動、保管に対する手数料ベースの契約から得ている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比42%増の44.3億ドル(市場予想は35.6億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・27セント(市場予想は25セント)
★調整済み EBITDA・・・・・・前年同期比1.8%減の18億ドル(市場予想は17.7億ドル)
2022年度通期ガイダンス
★調整済みEBITDA・・・72億ドル(市場予想は71.3億ドル)
★キャッシュフロー・・・47億ドル
★1株当たり配当金・・・1.11ドル
10-12月期(第4四半期)売上高、調整済みEPS、調整済み EBITDAは全て予想を上回った。22年度通期ベース調整済みEBITDAガイダンスも予想を上回った。引け後の時間外取引で同社株は小幅上昇している。
今後の株価見通し
同社株は、以下の通りベアトレンド下にあり、18.50ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。
ユニオン・パシフィック(UNP)決算:一株利益は2.66ドルで市場予想を上回る
企業概要
ユニオン・パシフィックは、北米最大の民間鉄道会社である。ネブラスカ州オマハに本社を置く。鉄道網は米国西部の3分の2を網羅し総延長距離は30,000 マイルを超える。石炭、工業製品、インターモーダル貨物、農産物、化学製品や自動車などの輸送事業により、年間の売上高はおよそ200億ドル(2020年度)に上る。メキシコの鉄道会社フェロメックスの株式の約4分の1を保有しており、メキシコ間の輸送事業が売上高の約10%を占めている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比12%増の57.33億ドル(市場予想は55.92億ドル)
★1株当たり利益(調整済み)・・・2.66ドル(市場予想は2.62ドル)
10-12月期決算(第4四半期)の売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。
今後の株価見通し
鉄道という大型事業であることで新規参入が難しく安定した収益を見込めるユニオン・パシフィックは経済正常化で更にメリットを享受する。株価チャートは上昇トレンドにある。
インテュイティブ・サージカル(ISRG)決算:一株利益は1.3ドルで市場予想を上回る
企業概要
インテュイティブ・サージカルは、最小侵襲手術を支援するためのロボットシステムの開発、製造、販売を手掛ける。また、システムには、計器、使い捨て付属品、および保証サービスも提供される。世界中の病院に約6,000台のダビンチシステムが設置され、米国では約4,000台の設備が設置され、新興市場でも設置台数が伸びている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比17%増の15.5億ドル(市場予想は15.2億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.30ドル(市場予想は1.28ドル)
10-12月期の売上高、調整済みEPS、ダビンチ出荷台数は全て予想を上回った。ただし、ダビンチの出荷台数は第1四半期に重大な悪影響を受けると述べたことから、株価は下落。1月20日場中では292.73ドルで引けたが、引け後の決算発表を受けた時間外取引では、282ドルレベルで推移している(NY時間午後8時時点)。
今後の株価見通し
オミクロンの悪影響で、1-3月期のダビンチ出荷台数はダメージを受けるとの会社側のコメントで株価は下落した。
当面下値模索の動きが続きそうだが、275ドルレベルに支持線がある。
アメリカン航空グループ(AAL)決算:一株損失は1.42ドルで市場予想を上回る
企業概要
アメリカン航空グループは、予定有償旅客マイルで世界最大規模の航空会社である。シャーロット、シカゴ、ダラス・フォートワース、ロサンゼルス、マイアミ、ニューヨーク、フィラデルフィア、フェニックス、ワシントンDCを主要なハブ空港とする。大規模な航空機リニューアルを完了し、米国の従来からある航空会社のなかで最も新しい航空機を保有している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比134%増の94.27億ドル(市場予想は94.07億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.42ドルの赤字(市場予想は1.48ドルの赤字)
★純損益(調整後)・・・前年同期比58%増の9.21億ドルの赤字(市場予想は9.37億ドルの赤字)
第1四半期ガイダンス
★売上高・・・2019年同期比20-22%減
10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株損益の赤字は予想ほどではなかった一方、売上高は予想の範囲内となった。休暇を利用して家族を訪ねようとする旅行客が、天候や乗務員不足によるフライトキャンセルの影響を和らげた。ただ、第1四半期の売上高については、パンデミックで旅行者が激減した3年前の水準より少なくとも20%は下がると警告した。
今後の株価見通し
次の1-3月期に不安を残すガイダンスとなった。基本的には、経済正常化が見込める今年後半に期待が集まる。同社株は以下の通りのベアトレンドに入っており、23ドル超えから投資タイミングを図ることになりそうだ。