先週末の米国株は大きく反発して前日の下げをほぼ取り戻した。シカゴ日経平均先物も大証終値より200円以上高く引けており、週明けの日経平均は2万9000円台回復が見込まれる。

問題は反発の持続力だ。今週の日本株相場は戻りを試す展開を期待したいところだが、はっきり言って米国株次第だろう。先週の急落は、中国の不動産企業の債務問題に米国の債務上限問題などほとんどが海外要因に振り回された結果だ。そこに総裁選終了と上半期末・下半期入りなどのタイミングが重なりポジション調整の需給要因が絡んだものと思われる。売られ過ぎの感があり、今週は米国株さえ落ち着いてくれれば、自律反発して然るべきところだ。

しかし、VIX指数がまだ20を下回らない状況では、米国市場は当面、不安定さが残るだろう。いったんピークアウトした感のある米国長期金利がこのまま1.5%未満で安定推移してくれれば市場も落ち着きを取り戻すだろう。

金利に影響しそうな米国の経済指標は4日の8月製造業受注、5日の9月ISM非製造業景況指数、6日の9月ADP全米雇用リポート、そして8日の9月雇用統計だ。5日発表の9月のISM非製造業景況指数は前月の61.7から59.8に鈍化する見通し。8日の雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びは前月の23万5000人から50万人へ改善する見込み。

インフレ懸念も相場の重石になっている。これに関連するイベントとして、4日に開催されるOPECプラスの閣僚級会合がある。毎月日量40万バレルの増産ペースを据え置くと見られており、それを受けて原油価格が上昇すれば一段とインフレ懸念が強まる。これが今週いちばんのリスクと考える。前段で「いったんピークアウトした感のある米国長期金利がこのまま1.5%未満で安定推移してくれれば市場も落ち着きを取り戻す」と述べたが、そのシナリオが狂う可能性があるだけに、OPECプラスの閣僚級会合~原油価格上昇には警戒したい。

国内要因は岸田新内閣の発足で政策期待が再度高まること。加えて岸田新内閣の顔ぶれで野田氏以外の女性の入閣など新味が見られれば市場は好感するだろう。

今週は小売りの決算発表が相次ぐ。5日にはイオンモール(8905)、6日にはウエルシアホールディングス(3141)やイオン(8267)、7日にはローソン(2651)やセブン&アイ・ホールディングス(3382)などが、そして週末には2月決算の安川電機(6506)が決算を発表する。

また今週は2021年のノーベル賞の発表が始まる。4日に生理学・医学賞、5日に物理学賞、6日に化学賞、7日に文学賞、8日に平和賞、11日に経済学賞がそれぞれ発表される。化学賞で日本人が受賞する可能性があり、そうなれば関連の化学株などが物色されそうだ。