先週金曜日、米国市場でダウ平均は反発し、前日比242ドル高の3万5455ドルで引けた。カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演したパウエルFRB議長のテーパリングに関する発言内容は、7月のFOMCを踏襲したもので新たな材料がなかった。一方で「テーパリングは将来の利上げ時期を直接的に示唆するものではない」と早期の利上げ観測は否定したことでハト派的なスタンスが改めて意識され、米国株は全面高の展開となった。S&P500は4509ポイントと初めて節目の4500ポイントを上回った。ナスダック総合も反発し、1万5129ポイントと過去最高値を更新した。シカゴCMEの日経平均先物は205円高の2万7855円で引け、27日の大取終値を215円上回った。

こうした海外環境を受けて週明けの日経平均も買い先行で始まるだろう。ただし、心理的な節目の2万8000円に近付く場面では上値が重くなりそうだ。また週末には米雇用統計を控えていることから様子見姿勢が強まる。一方、下値は堅そうだ。新型コロナウイルスのワクチン接種進展に伴う経済再開期待や9月17日告示、29日投開票の自民党総裁選をにらんだ政策への期待が支えとなる。これまでの相場で2万7000円台前半では押し目買いが入ることは確認済みだ。結局は今週も2万7000円台後半のレンジ相場か。

今週の指標は31日に日本では有効求人倍率、鉱工業生産、中国では製造業・非製造業PMI、米国では消費者信頼感指数、9月1日に日本では4-6月期法人企業統計、米国ではADP雇用レポートとISM製造業景況指数、そして3日に米国の雇用統計とISM非製造業景況指数の発表がある。

要注意はまず31日。日経平均は昨年9月から11カ月連続の月末安。ここまでくるとアノマリーでは済まされない。それが意識されるので、週明けの反発力も鈍いものに抑えられるかもしれない。この日に発表になる中国製造業PMIが好不況の節目である50を割り込むとなると「月末安アノマリー」の意識が強まり、12カ月連続安の実現性が高まるだろう。ADP雇用レポートとISMが同時に出る1日の米国市場の波乱にも警戒したい。