スクエア(SQ)決算:一株利益は32セントで市場予想を上回る
企業概要
スクエアは、2009年に設立され、マーチャント(加盟店)に決済アクワイアリング・サービスやその他関連サービスを提供している。また、個人間の決済ネットワーク「Cash App」の提供も開始した。米国のほか、カナダ、日本、オーストラリア、英国でも事業を展開しているが、米国以外の市場からの売上げは全体のおよそ5%にとどまっている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★調整済み売上高・・・前年同期比33%増の31.6億ドル(市場予想は32.2億ドル)
★1株当たり利益(特別項目を除く)・・・32セント(市場予想は24セント)
★調整済EBITDA…前年同期比56%増の1.85億ドル(市場予想は1.41億ドル)
売上高が予想を下回った。同社は各社アナリストの期待が高く、業績予想の上方修正が続いてきており業績のハードルが高くなっていたため、株価は調整した。
今後の株価見通し
決算発表を受け引け後の時間外取引で、同社株は4%程度下落し、245ドルレベルで推移している。しばらく値固めしてから、再度上値をうかがう展開となろう。
ディア(DE)決算:一株利益は3.87ドルで市場予想を上回る
企業概要
ディアは、年間売上高350億ドル規模(ファイナンシャル事業の34億ドルを含む)の世界的な農業機械製造業者である。農機・芝刈機部門と建機・林機部門の2部門からなる。機器の約60%が北米およびカナダで販売され、主に、穀物、油糧種子、綿、砂糖、バイオマス生産に使用される。2020年の売上高に占める割合は、農機・芝刈機部門が約71%、建機・林機部門が29%となっている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(11月-1月期)実績
★売上高・・・前年同期比23%増の80.51億ドル(市場予想は71.05億ドル)
★1株当たり利益(調整後)・・・3.87ドル(市場予想2.15ドル)
★純利益(調整後)・・・前年同期137%増の12.24億ドル(市場予想は6.76億ドル)
2021年通期ガイダンス
★売上高成長率・・・2%増(従来予想は5-10%増、市場予想は9.05%増)
★純利益・・・46-50億ドル(従来予想は36-40億ドル、市場予想は40.6億ドル)
第1四半期売上高、調整済みEPSがともに予想を大幅に上回った。また、2021年度通期見通しについては、建設・林業機械の売上高は2%増と従来から下方修正したものの、純利益については上方修正しており、予想も大幅に上回っている。
今後の株価見通し
今回の好決算を受け、更なる上値追いが期待できそうだ。
トランスオーシャン(RIG)決算:一株損失は34セントで市場予想を上回る
企業概要
トランスオーシャンは、世界で最大規模の深海および超深掘削リグを運営する。リグは、西アフリカ、ブラジル、メキシコ湾を中心として、世界各地で稼動している。顧客は、政府系石油会社、独立系石油会社、および世界で事業を展開する石油会社である。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比13%減の6.9億ドル(市場予想は7.14億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・34セントの赤字(市場予想は18セントの赤字)
売上高が予想を下回り、調整済みEPSの赤字幅は予想より悪化した。
今後の株価見通し
強いベアトレンドに入っている。4ドル超えから、投資タイミングを図ることになろう。
パロ・アルト・ネットワークス(PANW)決算:一株利益は1.55ドルで市場予想を上回る
企業概要
パロ・アルト・ネットワークスは、セキュリティ・アプライアンス、セキュリティ製品のサブスクリプション・サービスおよび、企業、政府機関、サービス・プロバイダー向けにセキュリティ・サポートを手掛けるサイバーセキュリティに特化する企業である。製品には、ファイアウォール・アプリケーション、仮想ファイアウォール、エンドポイント・プロテクション、クラウド・セキュリティ、サイバーセキュリティ分析製品などがあり、世界各地で販売されている。カリフォルニア州サンタクララを拠点とし2005年に設立された。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(11月-1月期)実績
★売上高・・・前年同期比25%増の10.2億ドル(市場予想は9.86億ドル)
〇購読・サポート部門・・・前年同期比34%増の7.62億ドル(市場予想は7.38億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.55ドル(市場予想は1.43ドル)
第3四半期(2月-4月期)ガイダンス
★売上高・・・10.5-10.6億ドル(市場予想は10.5億ドル)
★一株当たり利益・・・1.27-1.29ドル(市場予想は1.29ドル)
2021年度通期ガイダンス
★売上高・・・41.5-42億ドル(市場予想は41.2億ドル)
★一株当たり利益・・・5.80-5.90ドル(市場予想は5.81ドル)
続く第3四半期の調整済みEPSガイダンスレンジが予想を下回ったのみで、残りは全て予想を上回った。
今後の株価見通し
同社は、ネットワークセキュリティで、市場のリーダー的存在だ。一部アナリストの中には、ネットワーク機器大手シスコシステムズやチェックポイントシステムズといった古参企業が、高評価を受けているパロ・アルトの製品に対し一段と競争力のある次世代ファイアウォール技術を投入し猛追していると見ているが、最近の決算は、ガイダンスにいたる全ての数字が予想を上回っており、これが杞憂であることを示している。
ロウズ・カンパニーズ(LOW)決算:一株利益は1.33ドルで市場予想を上回る
企業概要
ロウズ・カンパニーズは、世界第2位の大手ホームセンターである。米国とカナダでおよそ1,970店舗を展開している。住宅の内装・外装、メインテナンス、修理および改築のための商品とサービスを提供する。DIY顧客(商品を購入し顧客自身で作業を行う)、DIFM顧客(商品を購入し作業を依頼する)、およびプロの住宅施工業者をターゲットとしている。米国国勢調査局の推定によれば、米国の住宅リフォーム市場での同社のシェアは2桁台前半である。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(11月-1月期)実績
★売上高・・・前年度同期比27%増の203.11億ドル(市場予想は194.09億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.33ドル(市場予想は1.21ドル)
★純利益・・・前年同期比40%増の10.05億ドル(市場予想は8.97億ドル)
★営業利益・・・前年同期比59%増の15.2億ドル(市場予想は14.44億ドル)
第4四半期売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。2021年度通期ベースの売上高ガイダンスは予想を上回った。2020年11月‐2021年1月期は市場予想を上回ったものの、2022年1月期通期の慎重予想を維持し、警戒する売りに押された。
今後の株価見通し
新型コロナワクチンの普及で消費行動が正常化し、資材などの販売に逆風になるとし、通期ベースの売上高ガイダンスレンジを据え置いた。もともと業績の良い会社であり、しばらく下値固めフェーズの後、再度上値をうかがう展開となろう。