米大統領選まで残り1週間となり全体としては大きく動きにくい。そうした中、最大の注目は今週本格化する決算発表だ。

26日には日本電産(6594)、日東電工(6988)、オービック(4684)、キヤノン(7751)、27日には信越化学(4063)、富士通(6702)、シマノ(7309)、HOYA(7741)、日立建機(6305)、28日にはコマツ(6301)、日立(6501)、ソニー(6758)、29日にはOLC(4661)、三菱電(6503)、NEC(6701)、アドバンテスト(6857)、デンソー(6902)、ファナック(6954)、京セラ(6971)、東エレク(8035)、30日にはエムスリー(2413)、JT(2914)、アステラス薬(4503)、第一三共(4568)、ZHD(4689)、TDK(6762)、キーエンス(6861)、村田製(6981)、三井物(8031)、KDDI(9433)と注目企業の決算発表が目白押しだ。

今回の決算発表では7~9月業績が4~6月より改善していることを確認することとなろう。例えば村田製は既に上方修正を発表している。4~9月期の純利益が前年同期比9%増の990億円になった。従来予想の24%減、693億円から一転して増益となった。村田の例は出来過ぎとしても、概ねこうした傾向が確認できれば、大統領選で手控えムードとは言っても薄商いのなか、指数は上値を試すかもしれない。

米国でも主要企業が決算を迎える。29日にはアルファベットやアップル、フェイスブック、アマゾンの決算が予定されており大統領選前の最後のヤマ場となりそうだ。

国内では、26日に臨時国会が召集され、菅首相が就任後初の所信表明演説を行う。29日には日銀の金融政策決定会合会。終了後に展望リポートを発表する。イベント的に大きいものは26~29日の日程で開催される中国の第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)だ。2021年からの5年間の経済政策を定める第14次5カ年計画に注目が集まる。

今週も引き続き米国発の大統領選・追加経済対策関連のニュースのほか、ワクチン開発や欧州でのコロナ感染再拡大などのニュースフローで振らされるリスクはあるが、上述の通り決算発表で業績の改善を確認する展開を想定し、日経平均は底堅く推移するだろう。

一方、先週、急速に調整色を強めた東証マザーズだが、調整も一巡感が出ており、この水準で下げ止まると見ている。マザーズ指数は25日移動平均も下支えにならなかったことで先週金曜日は投げ売りが加速したが、1200ポイントの節目が意識された感がある。急速に下げ渋り、ほぼ寄り引け同値の小幅陰線、長い下ヒゲを出している。下げ止まりのサインと思われる。

日経平均の予想レンジは2万3400円~2万3800円とする。