米国の雇用統計など主要指標の発表を通過、4-6月期決算発表が始まるまで手掛かり材料に欠ける。6日にISM非製造業景況指数、8日に日本の6月の景気ウォッチャー調査の発表があるものの、今週は材料難の1週間だ。日経平均もダウ平均も25日の移動平均を意識した動きとなろう。それほど重い上値抵抗線ではないが、上抜けるような買い材料にも乏しいうえに、コロナ感染再拡大という懸念材料は日々深刻さを増している。両者とも比較的狭いレンジ内で概ね横ばい推移となるだろう。

日本ではETFの分配金捻出に絡む売りが8日や10日に集中しそうだとの観測がある。ただし、あくまでも制度的な話なので相場のトレンドに影響するような本質的な問題ではない。押すようならかえって良い拾い場となるだろう。

全体的に材料難のなか、今週は個別の動きが相場全体のセンチメントを左右するかもしれない。今週は小売り各社の3~5月期決算発表が本格化する。8日にファミリーマート(8028)やイオン(8267)、9日にセブン&アイ・ホールディングス(3382)があるが、中でも注目は9日のファーストリテイリング(9983)だ。ファストリは日経平均への影響度が大きい。同じ日に6月国内ユニクロ売上推移速報も発表される。

ストラテジーレポートにも書いた通り、今はグロース株全盛の時代だ。ニトリHD(9843)は先週末まで15連騰。この勢いが今週も続くか、あるいは途切れるか要注目だ。東証マザーズではアンジェス(4563)の動向がマザーズ全体の動向を左右するので目が離せない。目先、いったん調整完了で切り返すような兆しを見せているが果たしてどうか。米国ではテスラ(TSLA)の騰勢持続に注目したい。

今週の予想レンジは2万2000 - 2万2500円とする。