6月相場もついに終わり、今日から7月相場入りとなります。ただ、日経平均を見ますと、方向感がはっきりしない、さえない値動きとなっているのが分かります。

それではいつものようにチャートを見ながら窓について解説していきます。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※青い丸=埋まった窓、赤い丸=埋まっていない窓

5日移動平均線と25日移動平均線を下回るも200日移動平均線がサポート

日経平均株価が22,693円の高値をつけた6月23日に前回のコラムを執筆しており、その中で5日移動平均線が明確に上向くまでは「安心できない状況」とお伝えしました。

結果を見ますと、この日が直近の高値になったあと、翌営業日の6月24日から今週の6月30日まで、5日移動平均線を挟んだ値動きが続くと同時に、月末の30日には、ついに上向きの25日移動平均線と下向きの5日移動平均線を下回って終えているのが分かります。

一方でこれら2本の移動平均線を割り込んでいますが、緩やかな上向きに変化した200日移動平均線で下げ止まって反発しており、6月に入ってからのサポートラインになっているようです。

小さな窓は発生するものの、直ぐに埋まるコモンギャップ

そうしたなか、この不安定な値動きが続いた期間を振り返ってみますと、6月24日と25日、6月26日と29日のあいだにそれぞれ小さな窓をあけると同時に埋めております。これらをコモンギャップと考えれば、こうしたコモンギャップの発生と窓埋めのスピードの速さから見ても、方向が定まっていないことが分かると同時に、不安定な値動きが続いていると考えられるのではないでしょうか。

上放れ?下放れ?それとも、もち合い?それぞれのイメージは…

では、窓との関連性から今後の値動きをどのように予測すればよいのでしょうか。

6月30日現在では、6月16日の終値が上値の抵抗となっていますので、この終値を、ブレイクアウェイギャップが発生して突破するようですと、上に放れるのではないかと考えます。

続いて下に放れる場合ですが、その場合は、窓をあけて200日移動平均線を一気に下回って始まると同時に、6月15日の安値を終値で下回るなど、下方向にブレイクアウェイギャップ、またはランナウェイギャップの発生が必要になるのではないかと思われます。

最後にこれらの窓が発生せずに、コモンギャップの発生が続く場合、もち合いが続いたり、株価が一旦上下に放れたように見えても、もち合いが継続したりすることになるのではないかと考えています。

果たしてこうした窓が発生して、もち合いを上下どちらかにブレイクするきっかけができるのか、それともコモンギャップの発生でもち合いが継続するのか…。みなさんもイメージしながら日々のトレンドを探るようにしてみてください。