戻りを試す展開から、やや軟調な動きに
日経平均は戻りを試す展開が続いていますが、少しトレンド転換の兆しが出始めているようにも見えます。
そこで今回も、前回指摘したことを振り返りながら、今後の動向について分析していきたいと思います。
上記のチャートは前回からのアップデートになります。チャートを見ますと、4月17日まで株価の戻りが続きましたが、休み明けの4月20日になって軟調な動きに変わっているのが分かります。
例えば、4月14日に3月25日の戻り高値を上回り、反発が継続していることが確認されたあと押し返される場面がありましたが、4月16日と17日のあいだに窓をあけて再び戻り高値を更新する結果となりました。
そうしたなか前回は、「5日移動平均線上を維持するようですと、前回のコラムでも指摘した2万円台に乗せることが視野入ってくるのではないかと思われます」としました。
その反面、「一方で、5日移動平均線上を維持できずに終値で割り込んでしまった場合ですが、横ばいに変化しつつある25日移動平均線辺りまでの反落も考えられますので、高値掴みにならないよう注意が必要です」とも指摘しました。
5日移動平均線を下回り、5日移動平均線も下向きに変化
結果を見ますと、4月20日から21日に続落となって5日移動平均線を下回って始まると、戻り高値を更新するときにあけた4月16日と17日のあいだの窓を埋めると同時に、新たに小さな窓が発生して終えているのが分かります。
このように4月16日と17日のあいだ、4月20日と21日のあいだと、窓が2つ発生したわけですが、どちらも過去の値幅の狭いレンジのなかで発生しています。ですので、これらはコモンギャップ(普通の窓)と言えます。
また、4月16日と17日のあいだの窓を埋めましたが、4月20日と21日の窓は埋まっていません。
そうしたなか、5日移動平均線を下回ると同時に5日移動平均線が下向きに変化しています。したがって、このまま5日移動平均線が上値の抵抗になるかどうかが注目ポイントになりそうです。
仮に上値の抵抗になって押し返された状態が続くようですと、前述のように25日移動平均線辺りまでの下落も視野に入ると考えられます。そのため、押し目買いは控えるか慎重に行う必要があると思われます。
トレンドが転換するのか今後の動向に注目
一方で、25日移動平均線辺りまでの下落が続いた場合でも、25日移動平均線を終値で割り込まずに下げ止まり、5日移動平均線上を回復するようですと、再び戻りを試すと同時に4月20日と21日のあいだにあけた窓を埋めることが期待されるのではないかと思われます。
また早期に5日移動平均線上を回復するようですと、この場合も4月20日と21日の窓を埋めることが期待されるのではないでしょうか。
トレンド転換の兆しが出始めているなか、兆しのままで終わるのか、本格的な転換に変わるのかに注目し、売買判断に役立てるようにしたいところです。