英ポンド/円 (139.20~144.90) 2月27日〜3月4日まで
アナリシス:
皆さんこんにちは! 今週は欧州に新型肺炎の感染者数の拡大を受けての警戒感から、マーケットは下落。特にアメリカ株が大きく下落しており、米ドル/円、クロス円はドル売り円高の動きが見られています。ドルストレートの通貨ペアのドル売りの動きはまちまちとなっており、ユーロ/米ドルはややドル売りで英ポンド/米ドルは若干ドル高の動きとなっております。
ここまでの新型肺炎の相場への影響をみると、アジア圏で感染者数が増えてもさほど影響は少ない状況ですが、欧米で感染者数拡大となれば、一転、急落しています。
欧米での新型肺炎の感染者数の増加率が低くなれば、相場への影響が少なくなり、増加率が高くなれば、今週のような急落場面は起こりうる可能性がありますので注意が必要です。
米国株式市場のみならず、欧州の株式市場も今週は大幅下落となっていることから、これまで史上最高値を更新してきたダウやS&P 500の高値更新に一旦調整が入った形になります。新型肺炎の件が収束すれば、再び上昇していくと想定していたほうが良いのではとの見方もあります。
他方、EUは2月25日に開いた総務理事会で、英国との将来的な貿易関係の交渉方針を承認しました。EUの法規制に基づく基準を貿易協定のリファレンスポイントとするよう求めたもので、EUのバルニエ首席交渉官はこれに基づき英国との交渉を進める方針です。英政府もこの内容で閣議承認しており、3月2日には貿易交渉が正式に始まります。
2月6日のコラムでも書きましたが、ジョンソン首相は、EU・カナダ間の包括的経済貿易協定(CETA)をモデルとした自由貿易協定に近いものを現在は提案しています。
さかのぼりますが、ジョンソン首相が昨年10月にEUと合意した離脱協定に基づけば、英領北アイルランドをEUの関税同盟と単一市場にとどめ、英本土との間で通関検査を行うとしています。
英国がこの約束を守ることが交渉の前提となりますが、昨年12月の総選挙に向けた演説で「英本土と北アイルランドの間では一切、検査は行わない」と発言したことから、EU側は英国が離脱協定の約束を反故にするとの警戒感を強め、EUとの規制には応じない構えと見られています。
EUとの交渉決裂となれば、ポンド売りの動きにも繋がりますので、要警戒となります。
向こう1週間の重要指標です。
2月27日(木)
22:30 米 新規失業保険申請件数
24:00 米 中古住宅販売成約指数
3月2日(月)
24:00 米 ISM製造業景気指数2月
3月3日(火)
12:30 豪 中銀政策金利3月
3月4日(水)
22:15 米 ADP雇用統計
それでは、月足チャートです。
月足トレンドレス中段。
続いて、週足チャートです。
トレンドレス中段。一旦ミドルラインまで下落しましたが支えられている状況。
次に日足チャートです。
日足トレンドレス中段。やや下目線。日足のレンジ幅は141.00円〜144.65円です。
最後に4時間足です。
トレンドレス下段。当面4時間足のトレンドレス逆張りが有効な相場ですので、下は141.32円がブレイクライン、上は144.90円がブレイクラインと認識しておきます。
上記の分析から、エントリーポイントとしては以下のとおりです。
予想レンジ:139.20〜144.90
メインストラテジー:
買いをするなら
・142.00円~142.20円の4時間足トレンドレス下段から逆張りエントリー
・141.30円近辺での4時間足トレンドレス下段から逆張りエントリー
・141.00円近辺、もしくは139.20円日足トレンドレス逆張りでエントリー
売りをするなら
・142.20円を下にブレイクしたら短期足を使って戻り目でエントリー
・143.50円~143.80円の4時間足トレンドレス上段から逆張りエントリー
・144.50円~144.80円の日足トレンドレス上段から逆張りエントリー