みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についての解説になります。

では、いつものように前回のおさらいからです。

前回は「年度後半に向けて三角もち合いを上抜けてきた日経平均株価ですが、今後は1月23日の高値に接近できるか、また上回ることができるか目が離せない展開になりそうですので、引き続き窓と株価動向を確認しながら解説していきたいと思います」としましたが、果たして結果は...。

 

 

 

チャート見ると分かりますが、日経平均株価は上昇トレンドを継続する格好となりました。また9月18日と9月19日のあいだに3つ目の窓をあけているのが分かります。また、3つ目の窓をあけた日と翌営業日の両日は陰線を形成しています。

こうした場合、単純に窓の数だけを数えると3つ窓があいていたり、陰線が2日続いて発生したりしていることからエグゾーションギャップ(=消耗ギャップ)と考えてしまうところではないかと思われます。

確かにそう考えてもおかしくないところですが、1月からの日足チャートを見た場合、過去の値幅の範囲内で発生しているためコモンギャップ(=普通の窓)と考えることもできます。
同様に判断に迷うのが、前回指摘した9月14日にあけた窓をブレイクアウェイギャップと考えるのかコモンギャップと考えるのかです。

このように判断が分かれるのは、投資家が見ている期間によって左右されると私は考えているのですが、どちらにも共通するのが1月23日の高値と3月26日の安値の値幅の範囲内で発生した窓であるということです。

この絶対的な共通点を踏まえて考えますと、1月以降に発生したすべての窓はコモンギャップに集約されることになり、19日、20日と連日で陰線が発生しても、エグゾーションギャップと判断するのは早計ということになります。

そのため、実際の売買では利益確定売りを行ったとしても信用取引で株券を借りて売るカラ売りなどは控える必要があると考えられるのです。

ただ、いたずらにいつまでもさかのぼってしまえばよいのかという、とそうではありません。上場時まで過去にさかのぼって見た場合、すべての窓はコモンギャップになってしまう可能性がありますので、1年前後というのが私の目安です。

ところで、前回までは2月にあけた窓について集中して解説してきたことから1月24日と25日のあいだにあけた窓について解説するタイミングを逸してしまいましたが、今週しっかりと窓を埋める結果となり、これで今年1月高値をつけたあとに発生した窓をすべて埋めたことになります。

そうしたなか、みなさん既にお気づきかもしれませんが、9月25日は権利付き最終売買日で、26日には配当落ち日となります。

また配当が落ちる分、買い材料がなければ日経平均株価も自動的に下落して始まることになり、その時点で窓が発生する可能性があります。

仮に窓が発生した場合、その窓はどのような窓になるのでしょうか。一方で窓が発生しなかった場合はどうなるのでしょうか。

次回もお楽しみに!