みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についての解説になります。先週は下落基調となるなか連日で窓をあけて下落する展開となりました。

また、5日移動平均線に押し返されたほか、25日や75日移動平均線も下回るなど、三角もち合いの下放れへの警戒が高まる展開となりましたが、果たしてどのような値動きになったのでしょうか。

それではチャートを確認してみましょう。

 

 

 

日足チャートを見ますと、下放れへの警戒が高まるなか今月10日の月曜日には3月26日と7月5日のローソク足の実体と実体を結んだサポートライン上で下げ止まり、翌営業日となる9月11日には窓をあけると同時に25日と75日移動平均線を一気に上回って上昇し、大陽線を形成しているのが分かります。

またこの11日の上昇によって今月5日と同6日にあけた窓を埋めており、戻りの強さを表していると考えられそうです。

そうしたなか、下落局面であけた窓は5日と6日にあけた窓以外に6日と7日とのあいだにあけた窓もありますが、これらの窓はどの窓だったのでしょうか。

さらに今月10日と11日のあいだにあけた窓はどの窓と考えられるのでしょうか。このように価格が飛んで窓があいた場合に、それらの窓の意味を考えることでそのあとの株価動向を予測するというのが前回このコラムで書いたことですが、みなさんはこれら3つの窓をそれぞれどの窓と考えますか?

もうお分かりだと思いますが、先週の9月5日と6日、それから9月6日と7日にあけた窓はそれぞれ、過去の値幅の範囲内で発生している窓になりますから、コモンギャップ(=普通の窓)ということになるのではないでしょうか。

続いて9月10日と11日のあいだにあけた窓も過去の値幅の範囲内となっていることから、こちらもコモンギャップ(=普通の窓)と考えられます。

また、9月5日と6日のあいだにあけた窓は9月11日の大陽線で埋められてしまったわけですが、9月6日と7日、また9月10日と11日にあいだにあけた窓はまだ埋められずに残っています。

では、この2つの窓も直ぐに埋められてしまうのでしょうか。仮に直ぐに埋めるとなると、株価は反落することになり、一旦上回った25日や75日移動平均線を下回ることになってしまいます。

そのため、窓を埋めるかどうかの判断で重要なことは、これまでも何回かこのコラムで解説しましたが、移動平均線を下回るかどうかということになりそうです。

仮に一旦上回った5日、25日、75日移動平均線を下回るようですと、これら2つの窓を埋めることになりそうですが、これらの移動平均線上を維持するようですと、窓を埋めることなく反発が続くことが期待されます。

仮にそうなりますと、2月の窓を埋めることへの期待がさらに高まることになるのではないかと思われます。

さて、2月以降の下落局面から現在の三角もち合い形成に至るまで、埋まっていない窓が9月11日の終値よりも上に1つ、下に2つと全部で3つできましたが、今後どちらの窓を埋める値動きになるのか引き続きフォローしていきたいと思います。