年金について、一からわかりやすく解説します。
【公的年金】公的年金のヨコ(世代内のバランス)の問題
ヨコ問題の背景=働き方ごとに、段階的に分立して創設
これまでの制度改正=基礎年金の創設、被用者年金の一元化
これからの制度改正=パート労働者等への厚生年金の拡大
もしも…のための障害年金と遺族年金
公的年金の役割:3つの所得減をカバーする
障害年金:障がいの程度や初診日の働き方で、金額や内容が異なる
遺族年金:遺族基礎年金は子どものため。遺族厚生年金は自身の老齢厚生年金が尊重される
年金はいくらもえるの?~「ねんきん定期便」と「ねんきんネット」を活用する方法
自分の見込額を知る:「ねんきん定期便」の確認が第一歩
「ねんきん定期便」の注意点(1):50歳未満は今後の就労等を考慮する必要
「ねんきん定期便」の注意点(2):今後の目減りを考慮する必要
2020年に成立した年金改革法のポイント
厚生年金の適用拡大:社員51~500人の企業に勤めるパート労働者にも拡大
高齢期就労の阻害防止:受給開始の延期(繰下げ受給)の上限年齢の引上げなど
確定拠出年金の規制緩和:企業型と個人型の併用が容易に
公的年金、2021年度から現役世代と年金受給世代が痛みを分かち合う形へ
実質的な価値を維持する仕組み:2021年度から現役世代と年金受給世代が痛みを分かち合う形へ
少子化や長寿化に対応する仕組み:2018年度から将来世代へのツケを減らす形へ
近年の年金額見直し(改定)の状況:名目の年金額が上がっても、実質的な目減りに注意
公的年金のタテ(年金財政や世代間バランス)の問題
タテ問題(年金財政や世代間バランスの問題)の背景=少子化や長寿化
以前の仕組み=基本的に保険料の引き上げ
現在の仕組み=保険料は固定し、給付を調整(マクロ経済スライドによる目減り)
現在の仕組みの意義=年金財政の安定化と世代間不公平の改善
- 中嶋 邦夫
- ニッセイ基礎研究所 公的年金調査室長・上席研究員
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専門は年金制度と家計の意思決定。年金制度では公的年金財政を中心に研究。各種メディアやセミナーで分かりやすく解説するとともに、改革案の提言・試算を行っている。
著書には、『図解入門 よくわかる 最新 年金の傾向と対策』(秀和システム・2018年・共著)など。研究所のホームページで「年金改革ウォッチ」を毎月連載中。