NYダウ: 26405.76 △158.80 (9/19)
NASDAQ: 7950.04 ▼6.07 (9/19)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。米中貿易摩擦に対する過度の警戒感が後退したことや金利上昇を受けて金融株が買われたことなどでダウ平均とS&P500株価指数は続伸しましたが、アマゾン・ドット・コム(AMZN)などハイテク株の一角が下落したことが重石となったことでナスダック総合株価指数は小幅に反落しました。ダウ平均は昼前に217ドル高まで上げ幅を広げその後もしばらく高値圏で堅調に推移すると、引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの結局158ドル高の26,405ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も3ポイント高の2,907ポイントとなりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は6ポイント安の7,950ポイントとなっています。
2.経済指標等
8月の米住宅着工件数は年率換算で前月比9.2%増の128万2000戸となり市場予想を上回りました。また、4-6月期の米経常収支の赤字額は前期比16.6%減の1014億6000万ドルとなっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げました。そのなかでも公益事業が2%を超える下落となったほか、電気通信サービスも1%以上下げています。一方で4業種が上げ、金融と素材が1%を上回る上昇となっています。
4.個別銘柄動向
金利上昇を受けてゴールドマン・サックス(GS)とJPモルガン・チェース(JPM)が3%近く上昇しました。また、米中貿易摩擦に対する過度の警戒感が後退したことでキャタピラー(CAT)も2%を超える上昇となり、ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェース、キャタピラーの3銘柄でダウ平均を90ドル以上押し上げています。さらに原油価格の上昇を受けてエクソンモービル(XOM)とシェブロン(CVX)も1%以上上げました。一方で欧州連合(EU)の規制当局が出店業者から集める情報の取り扱いを巡りEU競争法に触れていないか調査を開始したと伝わったアマゾン・ドット・コムが1%近く下落したほか、増配に対する厳しい評価を受けてマイクロソフト(MSFT)も1%以上下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い3.06%となりました。ドル円は112円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国市場でダウ平均が大きく上昇したことを受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか短期的な過熱感も徐々に意識され利益確定の売りも出やすいことから一日を通して日経平均が堅調さを維持できるかがポイントとなりそうです。また、午後にも判明するとみられる自民党総裁選挙の結果を受けて相場に動きがみられるかも注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)