1.概況
本日の日経平均は251円高の2万3672円と大幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇し、ドル円が円安に振れたことを受け日経平均は334円高の2万3754円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も上げ幅を広げると一時は2万3800円台をつけるなど堅調に推移し、前場を356円高で終えました。日経平均は後場寄りから一段高になると一時は421円高まで上昇しました。その後は昨日からの大幅高で高値警戒感も出たのか引けにかけて徐々に上げ幅を縮めると251円高と安値引けとなりました。東証1部の売買代金は2兆9670億円となりました。東証33業種は空運業を除く32業種が上昇しました。中でも石油石炭製品、保険業、機械、不動産業などが高い上昇率となりました。なお、お昼休み時間中に発表された日銀の金融政策決定会合では事前の予想通り政策変更はなかったためマーケットへの影響は限定的でした。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップの任天堂(7974)が2.4%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、東京エレクトロン(8035)、ファナック(6954)がいずれも上昇しました。一方でファーストリテイリング(9983)と東海カーボン(5301)が下げています。材料が出たところでは、マザーズに上場するバイオベンチャーのそーせいグループ(4565)がストップ安となりました。新薬の臨床開発を中断すると発表したことが嫌気されました。一方で今期の1株配当予想を50円と発表した関西電力(9503)は2.2%安と軟調でした。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は大幅続伸となりましたがさすがに警戒感が出たのか上げ幅を縮めて安値引けとなりました。上昇ペースが急だっただけにやむを得ないと言えそうです。明日以降も強いセンチメントが続き、2万3000円台をかためられるかが目先の注目ポイントと言えそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)