1.概況
本日の日経平均は66円高の2万2373円と小幅に上昇しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。先週末の米国市場で主要指数が下落したことを受け日経平均は53円安の2万2253円と小幅に安く寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を縮めるとプラスに転じ9時45分に一時は上げ幅を75円高あまりまで広げました。しかし上値は重く上げ幅を縮めて再度マイナスに転じる場面もあった日経平均は前場を7円高と小幅高で終えました。日経平均は後場寄りからやや上げ幅を広げると小幅なプラス圏でのもみ合いとなりましたが、引けにかけてやや上げ幅を広げて結局66円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆8752億円となりました。東証33業種は保険業や鉱業、海運業や医薬品など21業種が上昇しました。一方で陸運業や化学、ガラス土石製品など12業種が下げています。なお、寄り付き前に発表された日本の4-6月期のGDP改定値は速報値の年率換算1.9%増から3.0%増に大きく上方修正されました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が小幅に上げたほか、ソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)、三菱UFJ(8306)、スルガ銀行(8358)、ファナック(6954)、武田薬品(4502)がいずれも上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、東京エレクトロン(8035)が小幅に下げています。材料が出たところでは、施設の内装やデザインなどを手がける丹青社(9743)が11.6%の大幅安となりました。5-7月の3ヶ月が大幅な減収減益に終わったことが嫌気されました。一方でカメラや時計などの買い取りや販売を手がけるシュッピン(3179)は8月の月次売上高が前年同月比15%増と好調だったことが好感され8%の大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は7日ぶりに反発しました。ただ、引き続きマーケット全体の商いは薄く方向感に欠ける展開となりました。今週は引き続き通商問題の進展が注目されるほか、12日に開催されるアップル(AAPL)の新製品発表会や14日に発表される米小売売上高などが注目材料と言えそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)