NYダウ: 25974.99 △22.51 (9/5)
NASDAQ: 7995.17 ▼96.07 (9/5)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。キャタピラー(CAT)やジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、スリーエム(MMM)などの上昇に支えられたダウ平均は4日ぶりに反発したものの、ハイテク株の下落を受けてS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は続落となりました。ダウ平均は一時80ドル安余りまで売られるなど午前中はマイナス圏で推移する時間が多くみられましたが、午後に入ると60ドル高近くまで買われるなど買いが優勢となる場面が目立ちました。一日を通して方向感に欠ける展開となったダウ平均は結局22ドル高の25,974ドルとなりました。一方でS&P500株価指数が8ポイント安の2,888ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も96ポイント安の7,995ポイントと節目の8,000ポイントを割り込み1%を超える大幅下落となっています。
2.経済指標等
7月の米貿易収支の赤字額は前月比9.5%増の500億8200万ドルとなりましたが市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、公益事業と生活必需品が1%を超える上昇となりました。一方で3業種が下げ、情報技術と一般消費財・サービスが1%以上下落しています。
4.個別銘柄動向
SNSの選挙への影響を巡り経営幹部が米議会証言に臨むなか規制強化を警戒した売りが出てツイッター(TWTR)とフェイスブック(FB)が下げました。ツイッターが6%余り下げたうえ、フェイスブックも2%を超える下落となりました。また、米司法長官がハイテク大手が公正な競争を阻害していないか近く調査する考えだと伝わったことでアップル(AAPL)が10日ぶりに反落したほか、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も8日ぶりに反落となりました。ネットフリックス(NFLX)も6%以上下げています。一方で強気の投資判断を受けてキャタピラーが2%近く上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。ジョンソン・エンド・ジョンソンとスリーエムも1%以上上げ、キャタピラーとジョンソン・エンド・ジョンソン、スリーエムの3銘柄でダウ平均を50ドル以上押し上げています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの2.90%となりました。ドル円は111円台半ば近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
昨日の米国市場でナスダック総合株価指数が大幅下落となったことから本日の日本市場は軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で22,504円)や節目の22,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)