1.概況
本日の日経平均は96円高の2万2794円と4日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。マザーズ指数は1.8%の大きな上げとなりました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したこと、ドル円が113円程度まで円安に振れたことが好感されて日経平均は220円高の2万2917円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も堅調に推移すると一時は上げ幅を250円あまりまで広げる場面がありました。前場を223円高で終えた日経平均は後場寄りからやや上げ幅を縮めると110円高程度まで上げ幅を縮めました。引けにかけても上げ幅を縮めた日経平均は結局96円高と4日続伸したものの安値引けで取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1670億円となりました。東証33業種は石油石炭製品やゴム製品、精密機器、空運業、輸送用機器など25業種が上昇しました。一方で鉱業や食料品、その他製品など8業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が2%安となったほか、JT(2914)、ソニー(6758)、キーエンス(6861)、東海カーボン(5301)などが下落しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、村田製作所(6981)などは上昇しました。材料が出たところではファッションサイトのZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイ(3092)が3.3%高となり上場来高値を更新しました。大手証券が日経平均の採用銘柄候補として提示したことが刺激になったようです。また、学習塾を展開する市進ホールディングス(4645)は第1四半期が営業赤字に終わったものの、前年同期から5%近く増収し営業赤字幅が縮小したことが好感されて8.3%高となっています。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は4日続伸となりましたが上昇ピッチが急なことへの警戒感も出たのか引けにかけて上げ幅を縮めて安値引けとなりました。東証1部の騰落レシオは85%、日経平均の予想PERは13倍台半ばとテクニカル的にもバリュエーション的にも過熱感・割高感が出ているわけではありませんが、日経平均がこの勢いのまま2万3000円の節目を回復できるのかいったん調整するのか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)