1.概況
本日の日経平均は264円安の2万1932円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場で主要指数は上昇しましたが、日本時間の朝方にトランプ政権が中国に対して2000億ドル(約22兆円)の追加関税リストを発表すると伝わったことを受け改めて貿易戦争が深刻化するのではとの懸念が強まり日経平均は194円安の2万2002円と反落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げると10時15分に452円安と1日の安値をつけました。その後やや持ち直して前場を305円安で終えた日経平均は後場に入るとさらに下げ幅を縮めて2万2000円台を回復する場面もありました。しかし大引けにかけて再び下げ幅を広げた日経平均は結局264円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3208億円となりました。東証33業種は石油石炭製品と鉱業を除く31業種が下落しました。中でもゴム製品や海運業、繊維製品などの下げが大きくなりました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)、2位の任天堂(7974)、4位のソニー(6758)はそれぞれ小幅に上昇しましたが、エーザイ(4523)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、ファーストリテイリング(9983)、東京エレクトロン(8035)、村田製作所(6981)、ヤフー(4689)がいずれも下落しました。中でもエーザイは5.6%安、ヤフーは昨日の大幅高の反動で6.5%安とそれぞれ大きく下落しました。材料が出たところでは、低価格イタリアンチェーンのサイゼリヤ(7581)が6.4%の大幅安で年初来安値を更新しました。3-5月期の営業利益が前年同期比20%減と3四半期連続で営業減益となるなど業績の低迷が嫌気されました。また、持ち帰り弁当の「ほっともっと」や定食屋「やよい軒」などを運営するプレナス(9945)も8.2%安の大幅安で年初来安値を更新しました。第1四半期の営業利益が前年同期比90%近く減少するなど冴えない業績が嫌気されました。一方でドラッグストアのキリン堂ホールディングス(3194)がストップ高となりました。第1四半期の営業利益が前年同期比56.5%増と堅調だったことが好感されました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
対中追加関税リストの発表を受け改めて貿易戦争の深刻化リスクが意識され日経平均は反落しました。日経平均は先週金曜日からようやく底打ち機運が出始めていたところでしたが、完全に水をさされた格好となりました。まずは今夜の米国市場の反応が注目されますが、本日の下落はある程度米国株安を織り込みにいったものとみられ、米国市場が小幅な下げで踏みとどまることができれば日本市場は明日の反発も期待できるかもしれません。ただいずれにせよ米中の対立がある程度解消しない限り株価の本格反発は難しいとみられます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)