NYダウ: 24117.59 ▼165.52 (6/27)
NASDAQ: 7445.09 ▼116.54 (6/27)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は米中貿易摩擦激化への懸念から反落しました。ダウ平均はトランプ大統領が中国企業による対米投資制限について対米外国投資委員会(CFIUS)を活用する考えを示したことで強硬的な追加制裁が見送られるとの見方から買いが先行し一時は285ドル高まで上昇しましたが、クドロー米国家経済会議委員長が投資制限は非常に効果的で包括的なものになると発言したことで昼過ぎにマイナスに転じると下げ幅を広げる展開となりました。結局ダウ平均は165ドル安の24,117ドルとほぼ安値引けで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も116ポイント安の7,445ポイントとなっています。
2.経済指標等
5月の米耐久財受注額は前月比0.6%減となりましたが市場予想を上回っています。一方で5月の中古住宅販売仮契約指数は前月比0.5%低下の105.9となり市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、情報技術と一般消費財・サービス、金融が1%を超える下落となったほか、ヘルスケアも1%近く下げました。一方でエネルギーと公益事業、電気通信サービスが上げ、エネルギーは1%以上上昇しています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が下げました。そのなかでもマクドナルド(MCD)が2%余りの下落となったほか、インテル(INTC)も2%近く下げました。一方で原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)とエクソンモービル(XOM)が1%を超える上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、同業のピナクル・フーズ(PF)を109億ドルで買収すると発表した食品のコナグラ・ブランズ(CAG)が財務負担を懸念した売りで7%以上下げています。ピナクル・フーズも4%を超える下落となりました。外食大手のソニック(SONC)も決算で売上高が減収となったことが嫌気され4%以上下落しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い2.82%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均では75日移動平均線(昨日時点22,164円)などがサポートとなるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)