NYダウ: 24580.89  △119.19 (6/22)
NASDAQ: 7692.82  ▼20.13 (6/22)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。原油価格の上昇を受けてダウ平均とS&P500株価指数は反発したものの、半導体株の一角が売られたことでナスダック総合株価指数は続落となりました。ダウ平均は一日を通して堅調に推移したものの、200ドル高程度まで買われると上値が押さえられる展開が続くなか引けにかけて大きく上げ幅を縮め結局119ドル高の24,580ドルと9日ぶりに反発して取引を終えています。またS&P500株価指数も5ポイント高の2,754ポイントと反発しています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は20ポイント安の7,692ポイントと続落となりました。

2.経済指標等
6月の米PMI速報値は54.6と前月から低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、エネルギーが2%以上上昇したほか、素材と電気通信サービスも1%を超える上昇となりました。一方で金融と情報技術、一般消費財・サービスの3業種が下げています。

4.個別銘柄動向
OPECが総会で原油の協調減産を緩めることで合意したものの、増産が想定の範囲内となったことで原油価格が上昇したことからエクソンモービル(XOM)とシェブロン(CVX)が2%余り上昇しました。そのほかダウ平均構成銘柄ではダウ・デュポン(DWDP)とマクドナルド(MCD)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、ゼネラル・エレクトリック(GE)も2%を上回る上昇となっています。一方で業績見通しが市場予想を下回った無償基本ソフト関連サービスのレッドハット(RHT)が急落し14%以上下げました。EUが22日に発動した報復関税の対象となったオートバイのハーレーダビッドソン(HOG)も2%以上下落しています。また、半導体株が安くエヌビディア(NVDA)が2%を超える下落となったほか、マイクロン・テクノロジー(MU)も4%近く下げています。

5.為替・金利等
先週末の長期金利は変わらずの2.89%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国市場が高安まちまちとなったことから本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の22,500円や一目均衡表の雲の上限(22,514円)を本日も維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)