1.概況
本日の日経平均は171円安の2万2680円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。先週末の米国市場で主要指数が下落したことを受け日経平均は45円安の2万2806円で寄り付きました。日経平均は寄り付きがほぼ1日の高値になるとその後は下げ幅を広げる展開となりました。朝方に発生した近畿地方の地震による被害拡大懸念やそれに伴う円高進行が嫌気され、日経平均は下げ幅を広げると一時は225円安をつける場面がありました。前場を189円安で終えた日経平均は後場に入っても軟調で12時49分に250円安と1日の安値をつけました。その後引けにかけてじりじりと値を戻した日経平均は結局171円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2568億円となりました。東証33業種は建設業を除く32業種が下落しました。中でも海運業が4%近い大幅安となったほか、石油石炭製品や非鉄金属、機械なども大きく下げています。建設業は近畿地方の地震による復興需要が意識された面もあるのかもしれません。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が2%強下げたほか、トヨタ自動車(7203)、曙ブレーキ(7238)、東京エレクトロン(8035)、三菱UFJ(8306)、SUMCO(3436)、東海カーボン(5301)、ソフトバンクグループ(9984)がいずれも下落しました。中でも連日の大幅上昇となっていた曙ブレーキが5.3%安となったほか、SUMCOも5.2%安と売られました。材料が出たところでは、テレビ番組で画期的な自転車部品が紹介されたスーパーマーケットなどを展開するOlympicグループ(8289)がストップ高となりました。また、自社株買いを発表した製薬会社のゼリア新薬工業(4559)も4%強上昇しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
近畿地方で発生した地震の被害にあわれた方々に心からお見舞い申し上げます。日経平均は地震被害への警戒感もあってか171円安と反落しました。今後の余震発生への警戒もあり、数日間は本格的な買いが入ってきづらい可能性がありそうです。明日はマザーズ市場にフリーマーケットアプリのメルカリ(4385)が上場します。大型上場になると見込まれており、初値等が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)