NYダウ: 25241.41  △95.02 (6/7)
NASDAQ: 7635.07  ▼54.17 (6/7)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。マクドナルド(MCD)の大幅高や原油価格の上昇を好感してダウ平均は続伸となったものの、ハイテク株に利益確定の売りが出たことでS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は5日ぶりに反落となりました。45ドル高でスタートしたダウ平均は180ドル高近くまで買われた後上値が伸び悩むと午後に18ドル高まで上げ幅を縮める場面もありましたが、その後持ち直すと結局95ドル高の25,241ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が1ポイント安の2,770ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も54ポイント安の7,635ポイントとなっています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1千件減の22万2千件となりました。一方で4月の米消費者信用残高は前月比92億6168万ドル増に止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、エネルギーと電気通信サービスが1%を超える上昇となりました。一方で4業種が下げ、情報技術が1%余り下落しています。

4.個別銘柄動向
米国の組織を簡略化するため追加の人員削減を計画していると伝わったマクドナルドが4%以上上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)も3%近く上げ、マクドナルドとシェブロンの2銘柄でダウ平均を70ドル以上押し上げています。また、提案した改革案が真剣に検討されていると著名投資家が述べたと伝わったことでプロクター・アンド・ギャンブル(PG)も2%近く上げています。製薬大手のアラガン(AGN)も物言う株主が株を取得したと伝わったことで5%余り上げました。一方でハイテク株に利益確定の売りが出てインテル(INTC)が2%余り下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、マイクロソフト(MSFT)やアマゾン・ドット・コム(AMZN)、フェイスブック(FB)なども下げています。さらに2019年4月期の利益見通しが市場予想を下回った食品のJMスマッカー(SJM)が5%以上下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い2.92%となりました。ドル円はやや円高となり109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が高安まちまちとなったことやドル円もやや円高となるなど買い材料に乏しいことから本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は3カ月に一度のメジャーSQで寄り付きの動向が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)