1.概況
本日の日経平均は100円安の2万2717円と続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場でダウ平均が200ドル近く下落したことを受け、日経平均は87円安の2万2730円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も寄り付きの水準での推移が続き、大きな値動きの出ないまま前場を86円安で終えました。日経平均は後場寄りから下げ幅を縮めると一時は21円安まで値を戻しました。その後再び下げ幅を広げた日経平均は、14時22分に122円安と1日の安値をつけました。日経平均は結局100円安と続落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6028億円となりました。東証33業種は医薬品や保険業、証券商品先物など12業種が上昇した一方で鉱業や倉庫運輸関連、情報・通信業など21業種が下げています。なお、寄り付き前に発表された1-3月期の日本のGDP速報値は前期比年率換算0.6%減と9四半期ぶりのマイナス成長でした。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップに入った三菱UFJ(8306)が2.4%安となったほか、任天堂(7974)、三井住友(8316)、ソフトバンクグループ(9984)、ファーストリテイリング(9983)も下落しました。一方で売買代金2位のマネックスグループ(8698)が2.1%高となったほか、トヨタ自動車(7203)、武田薬品(4502)、みずほ(8411)が上昇しました。また、売買代金10位に入ったリクルートホールディングス(6098)は今期予想を増収増益と発表したほか、配当予想も上方修正したことが好感されて4.4%高となりました。その他材料が出たところでは、うどんチェーンの丸亀製麺を展開するトリドールホールディングス(3397)が10%超の大幅安となりました。前期決算が従来の会社予想を大幅に下回って着地したことが嫌気されました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は米国株安を受け続落しました。2万3000円を超えていくにはやや材料不足といったところなのかもしれません。ただ、ドル円が110円台に載せたことは心理的な意味でも日本株にとって追い風でしょう。今期の業績予想を105円またはそれよりも円高で試算している企業が多く、現在の水準が続けば業績の上方修正要因になりやすいとみられます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)