1.概況
本日の日経平均は88円高の2万2497円と反発しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数は下落しました。昨日の米国市場でダウ平均が182ドル高と上昇したことを受け日経平均は73円高の2万2482円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に120円高余りまで上げ幅を広げましたが伸び悩むとその後は上げ幅を縮める展開となりました。11時頃に一時は9円高をつける場面があった日経平均ですがマイナス圏に沈まずに踏みとどまると前場を37円高で終えました。日経平均は後場に入ると再び上げ幅を広げる展開となり結局88円高で大引けをむかえました。東証1部の売買代金は2兆6308億円となりました。東証33業種は3%近く上昇した鉱業や2%近く上昇した石油石炭製品など24業種が上昇しました。一方でパルプ・紙や繊維製品など9業種が下落しました。

2.個別銘柄動向等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。昨日場中に好決算を発表して4%近く上昇したトヨタ自動車(7203)が本日も売買代金トップの商いを集めて2.3%高となりました。その他にもマネックスグループ(8698)、武田薬品(4502)、東海カーボン(5301)、三菱UFJ(8306)、SUMCO(3436)、昭和電工(4004)が上昇しました。一方で任天堂(7974)やソフトバンクグループ(9984)、ファナック(6954)が下落しました。材料が出たところでは、第1四半期の決算が冴えなかった注文住宅のヒノキヤグループ(1413)がストップ安となりました。また、大幅な減収減益で着地し今期の業績予想も非常に弱かった飲食店検索サイトのぐるなび(2440)もストップ安となっています。計測機器メーカーの堀場製作所(6856)は第1四半期の決算が好調で、通期の業績予想を上方修正したことが好感され14%近い大幅高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は米株高を好感して反発しました。今夜の米国市場では消費者物価指数(CPI)が発表されます。今後の金融政策への影響が大きい同指標の内容が注目されます。また、本日の大引け後には国際石油開発帝石(1605)や住友不動産(8830)、スズキ(7269)、KDDI(9433)などが決算発表を行いました。明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)