1.概況
本日の日経平均は310円高の2万2158円と大幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したことを受け、日経平均は81円高の2万1929円で寄り付きました。米国と北朝鮮がハイレベルの直接対話を既に行っているとの報道が追い風となってか日経平均は寄り付き後もほぼ一方調子で上げ幅を広げると前場を282円高で終えました。日経平均は後場に入っても高値圏で堅調に推移し、14時48分に346円高と1日の高値をつけました。引けにかけてわずかに上げ幅を縮めましたが日経平均は結局310円高と高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5467億円となりました。東証33業種は鉱業を除く32業種が上昇しました。中でも石油石炭製品、海運業、建設業、不動産業、ガラス土石製品の5業種は2%を超える上昇となりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。任天堂(7974)、ソフトバンクグループ(9984)、三菱UFJ(8306)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、ファナック(6954)が上昇しました。一方で売買代金トップのマネックスグループ(8698)が3.4%安と6日ぶりに反落したほか、東京エレクトロン(8035)や三井住友(8316)も小幅に下落しました。材料が出たところではスルガ銀行(8358)が19%超の大幅安となりました。問題となっていたシェアハウス関連融資以外にも中古マンション投資でも不正が相次いでいると報じられたことが嫌気されました。一方で独立系システム会社のMinoriソリューションズ(3822)は12%超の大幅高となりました。今期の業績予想や配当予想を上方修正したことが好感されました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は310円高と大きく上昇しました。やや意外感のある大幅高ですが、徐々にマーケットのセンチメントが改善してきたということなのかもしれません。明日の日本市場では本日まで行われる予定の日米首脳会談後にどのような発表が行われるかが注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)